さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

オフ喜利レポというか感想

というわけで今日は具体的な内容に触れないレポをします。前回は地震もあって会場も満員ではなく、イベント第1回なのでお客さんも出演者も不安で、そんな中に司会の麻草さんが生声で「オーフーぎーりーー!」と絶叫し、出演者も客も唖然、という状態(出演者もそんな風に絶叫することを知らなかった)でスタートし、序盤の会場は冷えきっていたので出演者も解答をハズしまくりさらに冷える会場、実はアシスタントが体調不良で欠席してたので進行も間延びしまくり、という絵に書いたような悪循環だったんですが(中盤以降は持ちなおしました)、今回は全くの逆。まず前売り券が売り切れ、当日は開始前にすでにパンク状態。そこに今回、麻草さんが用意したかっこいいオープニングムービーが流されたところにまた麻草さんの「オーフーぎーりーー!」という絶叫があったんですが、今回はそこで拍手ドカーンですよ。僕はそこでイベント成功を確信しましたし、前回の「オーフーぎーりーー!」の悪夢を知ってるお客さんは感慨深かったと思います。

そして肝心の大喜利が始まってからがまたすごかった。休憩時間以外は全く間がなく誰かが常におもしろいこと言ってましたよ。前回、特に序盤は「誰かが考えるのを客が見守る」という時間が結構あって、そこを埋めるために審査員に急に話が振られ、僕が喋れずに会場の雰囲気が悪くなったりしてたんですが、今回はみんな、アシスタントが問題を読み終える前に誰か手あげてましたからね。口頭よりは目で読んだほうが早いのは分かりますけど、見た瞬間に答えを思いついて答え書きながら手あげてる。念のために言っておくと、笑点とかと違って出演者に事前にお題を教えたりはしてません。つうか教えてたら皆もっと考えすぎてダメになるはず。

しかも全員がハイペースで答えようとするから司会のがツッコミを入れる暇すら全くなくて、
アシ「(お題)」
麻草「はい、館長!」
館長「○○!」
客「(笑)」
麻草「三村!」
三村「○○!」
客「(笑)」
みたいのを4時間繰り返してた感じ。ツッコミがない&客が笑い終わる前に次の答えが出るから「ひとつの答えを楽しむ」みたいなのが少なくて、どんなおもしろい答えが出てもあんまり印象に残らないままポンポン先に行くという、非常に贅沢でもったいない空間でした。前回とは雰囲気が全く違うイベントになったし、やるほうも見るほうもグッタリしてたけど、これはこれで大変に良かったんじゃないかなー。終始そんなペースっていうのはプロの芸人のイベントでもそんなにないはず。実際、お笑い好きの人から「東京03とかが出てた人力舎の若手お笑い大喜利イベントより全然良かった」て言われたのでとても嬉しい。

そのイベントの成功の裏には「いい解答がたくさん出るであろうお題」をたくさん用意した審査委員長、兼お題作成最高責任者の松本さんの存在も忘れてはなりません。誰か誉めてください。
出演者にもお題は考えてもらってはいるけど(予選が2組に分かれるから自分が考えたお題には当たらないようにしてます)、彼らの考えたお題だとどうボケたらおもしろくなるのかが全く分からないのが多く、本番ではほとんど採用せず。打ち上げで他の出演者にも見せたけどやっぱり「こりゃ出さなくて良かった」って言われてたし。まあ裏方に撤したらまた違うんだろうけど、スターにはスターの役割があるからそれでいいんです。

それに対して僕は「このお題ならいろんなおもしろいパターンの答えが出るんだろうな」というのは判断できるんだけど、具体的な答えは全く思い浮かばないという、不思議で中途半端な能力の持ち主であり、それはどう考えても裏方に向いているということですね。「どう考えても」ってことは「適材適所」とか「生きる意味」とか「自分の居場所」みたいなポジティブワードを思い浮かべるべきなんだけど、ステージで爆笑を勝ちとって気持ち良さそうなスター達を見ては寂しく思い、イベント後に女子にモテてるスターを見ては「裏方萌え、裏方フェチみたいな女子はいないのかなあ」とボヤいて「いないだろ」と他のスタッフに切り捨てられるような人間なので僕はダメだ。

プロレスラー、ウルティモ・ドラゴンさんは自分の団体(闘龍門)の長であった頃には「僕はアントニオ猪木に憧れています!」と夢に溢れて入門してきた若者に対して「お前は弱いからお笑い担当ね」「君はトップに絶対になれないから、エースを引き立てるバイプレイヤーね」と役割分担をきっちり決めていたという。その団体の大成功を見るにつけ、欲を殺して自分の役割に撤するフォア・ザ・チーム精神は大切だなあとは思う。

実際、打ち上げでは出演者に混じって余ったお題で大喜利にチャレンジするもせいぜい「あ〜、ちょっとウマい」ぐらいの歓声しか勝ちとれず。いや、上にも書いたように事前にお題を知ってるのは不利なんですよ、人にもよるだろうけど!

なんだかんだ言いつつも、現在のスタッフ陣の中では自分がこの仕事にいちばん向いていると思うし、本番で良い答えが出るたびに「おれの良いトスあってこそだぜ」という傲慢な高揚感を感じる人間ではあるので、これからもやるぜ!
「お笑いは好きだけどおもしろいことは言えない」って裏方にぴったりじゃないか!

お題の話はともかく、審査委員長としては完全に失敗しました。審査は良いとして、審査委員長としてイベントの最後を締めるコメントが完全にグズグズだった。やっぱアドリブ弱いわー。アンケートにも「考えてからしゃべったほうがいいと思います」て書かれたし。うう。
そこでは「自分も出たくなるけど、実際に見たらやっぱり無理だ」みたいな話をしました。第2回にして既に、あこがれや好奇心でだけは立てないステージになってしまいました。怪物達のお祭ですよ、あんなもん。ちょっと今後は出演できるハードルが上がってしまいそうという弊害もあるんですが、まだまだ他にも出れる人はいるはずなので、自薦・他薦は問いませんのでご意見あればお願いします。知名度は関係ありません。もちろん僕だっていつか出演は狙っているよ!その時の入場テーマ(そんな演出ないけど)は、かつて僕がサイト名にまで使ってた『英雄にあこがれて』だ!もしくは『POP STAR』だ!アワナビアポップスタ!スターになりてえ!おもしろい人って思われてえ!