さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

オフ喜利オールナイト2・レポ簡易版

http://offgiri.jugem.jp/
オフ喜利オールナイト2、無事に終わりました。ご来場の皆様、ありがとうございました。

次回オフ喜利は、11月23日(金・勤労感謝の日)に秋葉原で行われる週刊アスキー10周年イベント、「週アスまつり」に出張します。90分しかありませんが、無料で見れますし、他にもいろんなイベントをやってますのでよろしくお願いします。
http://offgiri.jugem.jp/?eid=42

さて、「オフ喜利オールナイト2」のレポです。回答を含めた詳細なレポはそのうちアップすると思うので気長に待ってください。今回はどういうことをやったかという簡単な紹介だけです。結果ネタバレあり。
「オールナイト」シリーズはいつものオフ喜利(1〜4)とは違って、新しい要素を実験的に入れようっていうコンセプトでやってるんですが、今回は特にゴチャゴチャしており、30分前後のメインの大喜利の流れの合間に、10分程度のミニコーナーを挟むという構成となりました。


■パワーファイター大集合!バカ大爆発

オフ喜利レギュラー陣の中から、力技を得意とする人のみに登場してもらうコーナー。ときにはお題が分からなくなるぐらいの、バカ×バカの相乗効果に期待!

ということで、館長・犬ヨ・三村・ケビオ・おやつ・たけしが登場。
今回は、審査が「審査員3人が回答一個一個に点数をつけて合計を競う」という形から、審査員はそのままで「印象点で一位を決める」というものにチェンジ。
判定はたけし2・館長1でたけし優勝。このコーナー以降、たけし君の呼び名として「バカ」がすっかり定着、バカコールが巻き起こるまでに。公式ブログとかで「バカ」とか「低IQ」とか「小学生」とか書き続けた身としては感慨深い。


■ミニコーナー・ヤスノリプロデュース

オフ喜利レギュラーの中で唯一無二の存在感を誇り、メンバーの中にもファンの多いヤスノリさんに10分間だけ時間を与えて、大喜利とか関係なく自由に使ってもらおう!というコーナー。

ヤスノリさんは動画を撮ってきた。「前回優勝者の原宿くんの強さの秘密を探ろう!」ということで、「原宿君を尾行した」とヤスノリさんは言い張ってるが画面に映ってるのはどう見てもゴトウさん、という内容。
オフ喜利随一のキャラクターの持ち主のゴトウさんだけに、秋葉原でマンガ買ったりカレー食べたりしてる絵だけで笑いが取れてたけど、まあゴトウさんを知らない人にとっては口ポカーンだったと思うのでそこはすみません・・・。
あと、事前にヤスノリさんに「どういう映像をやりたいの?」と聞いた時には「やっぱり茶番がおもしろいと思うんだよね」と言われたことはお伝えしておきます。


オフ喜利レギュラー vs WEB0.2コミュニティ選抜

週刊アスキー連載中の『WEB0.2』のコミュニティがmixiにあって、そこでは誰でも答えることのできるお題が出され、良回答は誌面に載ります。その中の常連投稿者に舞台に登場してもらい、レギュラー陣と戦ってもらうコーナー。
mixiからはあのころさん、ガンジーさん、六代目さん。そしてそれぞれが指名したヤスノリ・チョリ蔵・岩倉と対戦。といっても別に3on3ではなく普通に個人戦

時間をいくらでもかけれるネット上の大喜利と、反射神経+声の張り等の表現力まで要求される生大喜利は全然違う競技だと思うのですが、初登場の皆さんは普通にこなしててびっくりした。事前にある程度は、過去の初登場者の失敗談などを聞いてそれを元にレクチャーしてるとはいえなかなかできることではないはず。まあ、お金払って見に来てるお客さんからしてみれば「出場者は最低限そのぐらい出来てて当たり前」と思うのかもしれないけどやっぱりすごい。皆さんありがとうございました。
最初は「おいおいレギュラーやばいんじゃないの?」ぐらいの勢いでしたが、結局は地力を見せてチョリ蔵の勝利。


オフ喜利マンガ道場

オフ喜利メンバーの中には、WEB上で漫画を描いている人達、それが本になった人、本業がデザイナーの人、Tシャツ屋さん、趣味で絵を描いてる人など、絵が得意な人がたくさんいて、それぞれが大喜利に活かしています。そういうメンバーだけを6人集めてやってみようというコーナー。ここだけ「基本的に絵だけで答える(セリフや説明程度ならOK)」「『写真で一言』なし」という特別ルール。

出場者はゴトウ・シモダ・山口・ヂル・館長、そして司会の麻草。ここだけ司会はたけし。
基本的に面白い人は絵が上手いと思います。技術的なことではなく頭に浮かんだ映像の大事な部分だけをつかんで伝えるのがうまいというか。だから面白い人は映像の監督とかもできるんじゃないのかしら。絵コンテも描けるだろうし。
で、大喜利は文字のみの答えよりもそれを補足する絵があると伝わりやすくなって受けが良くなる場合が多いんですが(たまに絵に描けなくて想像させるだけのほうが面白い場合もあるけど)、その絵はヘタなよりは上手いほうがやっぱりおもしろいな、というのを実感できたコーナーでした。途中から「それ、絵がうまいだけじゃん!お題関係ないじゃん!」っていう答えも増えてきたけどそれはそれでおもしろかったので良し。全員が独特の世界観を見せたものの、館長が優勝。


■ミニコーナー・館長チャレンジ

オフ喜利第1回・第2回優勝、ミスターオフ喜利である館長さんに、小道具を使った一発芸、いわゆるモノボケに挑戦してもらうコーナー。

飲み会で試しにやらせてみたら面白かったので「じゃあ本番でも10分だけやってみて」というスタッフの無茶振りに、見事応えてくれました。
例としては「馬のかぶりものをテーブルに置いて、ガラスを覗き込むパントマイム」などです。これは「馬のかぶりものを欲しがる黒人の子供ですね」という解説がなかったら成立してないし小道具が何であろうが関係ないという超力技なんですけど、館長のキャラもあってめちゃくちゃおもしろかった。こんなもん他の人がやったら面白くないので館長はやはりおもしろモンスターだなと思った。
あとは本番で何をやったかはここではとりあえず書きませんが、居酒屋でのリハの時点では、歯ブラシを渡すとゴルフのパターの動きをしたあとにこっちをチラ見して「ノックぐらいしたまえ」という社長室コントを披露。これを見て「本番でもいける」と確信したのでした。


■技巧派対決!オフ喜利クラシック

これはオフ喜利レギュラー陣の中から、テクニシャン寄りの人のみに登場してもらうコーナーです。
普段のオフ喜利というのは、最初に出てきたような力技の人達が『お題に関係なく、なにを言ってもおもしろい』という空気を作ってしまうことが多々あります。今までのルールでは数を多く言ったほうが得点に繋がるということもあり、勢いに頼らずにきちんと考えてる人達が割を食ってしまう。というわけで、今回は誰にも邪魔をされずにじっくりと正統派の皆さんの妙技を味わっていただこう!というコーナー。

出演は岩倉・チョリ蔵・原宿・ヤスノリ・エントー・コウイチ。
まあ「技巧派」というカテゴリ分けはぶっちゃけ「勢いに頼らない人」程度の意味だったんだけど、みんな割と強引な回答も多かったので「技巧派?」という声も司会・客席からあがってた。でもおもしろかったからいいや。ヤジすら味方につけて場を完全に支配してた岩倉が勝利。
余談だけどWEB0.2コミュの人が指名した人達は全員ここの人、っていうのも興味深い。


■ミニコーナー・ボツお題補完計画

普段、大喜利のお題は審査委員長の松本が考えてるということになってるんですが、全てやっているわけではなくて、一部は出場者、あるいは公式ブログにあるメールフォームからの投稿されたお題も混じっております。
そんな中には、「これは誰もおもしろい答えは言えないだろう」という判断でボツになったお題というのもあるわけで、果たしてそのお題に答えるのは本当に不可能なのか?というのを、観客の皆様に答えてもらうという形で一緒に検証していくコーナー。

お題の例としては
「来年の流行語大賞は?」
西遊記三蔵法師。猿、ブタ、カッパをお供に連れて行ったが、本当はあと一匹連れていくはずだった。それは誰?」
など。お題は自由すぎてもダメだし、「〜なのは何?(or 誰?)」っていう固有名詞を答える問題は基本的におもしろくするのが難しいという例。
まあ基本的に答えづらいお題だろうとは思ったのだけど「優秀回答者1名にはサイン入り単行本をプレゼント」という餌(ひどい言い方)のおかげもあって思ったよりは答えてくれました。
西遊記のお題で「派遣」と答えた人がサイン本ゲット。


オフ喜利チームバトル

パワーファイターバトル優勝者・たけし、技巧派バトル優勝者・岩倉がリーダーとなりメンバーを4人ずつ選んでのチーム戦。

サシ喜利による勝ち抜き戦。ただし時間は3分、お題は1問。今までの「得点を多く取ったほうが勝ち」というルールから、「得点は5から始まって、面白い回答をしたら相手の体力を奪う」という方式に。まあ得点が体力みたいなものだと思ってください。そして勝ち抜いたら体力は1ポイントだけ回復。
体力が1でギリギリ勝ったチョリ蔵が次の対戦で開始直後にいきなり大技を食らって即敗退、時間切れ引き分けで両者失格、あわよくば大将出陣前に決着が付きそうだったところを最初は負けてたたけしチームが大将の3人抜きで逆転勝利、など、このルールで起こりうるドラマがうまいこと全部出てくれたので、非常におもしろいゲームになりました。次回以降もやりたいんですが、通常のオフ喜利では基本的に個人戦なので困った。


■ミニコーナー・「WEB0.2」ボツネタ紹介

週刊アスキー『WEB0.2』の一年半における連載の中で、いろんな理由で掲載されなかったボツ回答をスライドショー形式で紹介するコーナー。

「歌ネタなので文字で伝わりづらい」「いい回答が一個しかなかったのでお題ごとボツに」というのもあるにはあるけど、紹介されたほとんどは「うんこ」「黒人」「ワレメ」「ユダヤ人」などのワードが含まれているので掲載不可能、ということです。あと担当の人には「何回ボツにしても天皇ネタを送ってくる」っていう話も聞いたことがあります。ひどすぎる。


■メインイベント「第1回・オフ喜利オールスター戦」

これまでのコーナーを見た上での会場アンケートを実施、「最後にもう一度見たいのは誰?」という投票による上位6名が登場するコーナー。

投票結果で登場したのは、同率1位でたけし・原宿、そして3位以下は順番に館長、岩倉、チョリ蔵、三村。
そしてここだけは審査員ではなく、司会が全員に「○○が面白かったと思う人?」と聞いて客の拍手で優勝を決めるというある意味残酷なシステムを導入。
しかし上位2名、たけし・原宿の判定が難しかった為に「じゃあ全員優勝!」というゆとり教育の弊害みたいなハッピーエンドになりました。
個人的にはたけし君のほうが微妙に多かったかな、と思います。あとの順位はわりとお客さんから見てもハッキリしてて、岩倉、館長、チョリ蔵(拍手まばら)、三村(拍手ゼロ)の順だったんだけど、まあ「全員優勝!」ってなった時にチョリ蔵・三村が「やったー!優勝だー!」って感じで無邪気に喜んで笑いを取ってたんでまあ良いんじゃないでしょうか。順位はお客さんの心の中に・・・。


■まとめ
エンディングで軽く説明させて貰ったんですが、なんでこんなユルいイベントになったかという話。
最初の頃のオフ喜利は「みんなで楽しくやろうぜ」っていうところから始まってたはずなのに、だんだんと大会が大きくなって、参加者も増えて、「誰が一番おもしれえんだ!」というコンセプトの元に競技化・スポーツ化が進み、非常に殺伐とするようになってきました。
大会前からみんなが緊張しまくってたり、サシの緊張感で消耗しすぎて決勝の時点で死に掛けてたりして、やってる側が明らかに辛そう。
真剣勝負の緊張感から生まれる面白さというのも確かにあるのですが、こういうライブイベントの基本として、「やってるほうが楽しそうだから見てる側も楽しい」というのはとても大事なことだと思うのです。
なので多少ルールを緩くして、順位も一位だけ決めるとか、負けたら即消えるんじゃなくてメンバーや客の判断で再登場もありとか、その他ただ見るだけのコーナー入れるとか、出演側も気楽にやれた上で見る側も楽しめて良かったんではないかと思います。
まあアンケートとかだと「このユルさぐらいがちょうどいい」っていう意見もあれば「緊張感足りない」っていうのもありましたけど、普通のオフ喜利は見てる人も疲れるぐらいの真剣勝負、オールナイトは実験&ユルユル、あと出張オフ喜利は必然的に通りすがりの人を相手にすることになるのでインターネットを知らない人にも楽しめるようにする、という3イベントの住み分けができてきたので、以後はそういう感じでよろしくお願いします。