さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

ベクター・ケース・ファイル 稲穂の昆虫記(原作:藤見泰高 作画:カミムラ晋作)

虫に詳しい女子高生が、街中で起こるさまざまな怪事件を虫知識のみで解決するお話。
簡単に言えば、「音楽室の呪いの正体は……動物の耳に寄生するミミヒゼンダニだ!」みたいなのとか、「最近の研究で、ハエトリグモは記憶を持って人間ともコミュニケーションが取れることが分かっている!そのハエトリグモがお前の悪行は全部見ていた!」みたいなやつです。
街で起こる事件の原因は全て虫だし、オチも「虫と共存すればみんな幸せ」みたいなのが多いので、全てが料理で解決する『美味しんぼ』以上にストーリー作りが難しそう。しかも良い意味でパターン化されてる一話完結型なのに、もう4巻まで出てるのがすごい。僕はこういう無駄知識が増える感じの専門職マンガが大好きなのでずっと続いて欲しいものです。

で、ここまで読むとスーパージャンプとかモーニングあたりの大人が読む雑誌でひっそり続いてる、将来的には実写ドラマ化されちゃう感じの漫画なのかと勘違いされた人もいるかも知れないので念のため言っておくと、掲載誌はチャンピオンREDなので、無駄にセクシーシーンが多いです。やたら裸になる。
害虫駆除が得意な中国人姉妹(もちろんチャイナ服)が出てきたり、唐突に「こ、この技は“蜃気楼真鏡(ミラージュボディ)”!あなたはもしや“闘虫女帝(スタグエンブレス)”榎稲穂様!?」みたいな展開になったりもするのでいろいろな意味で目が離せません。
毎回のようにグロシーン(虫が皮膚の下に寄生してるとかそういうの)もあるし、需要に応えるのって大変だなーと思わされる作品です。そういうの抜きにしても面白いと思うんだけどなー。

参考リンク:
http://blogs.dion.ne.jp/butugiri/archives/3794317.html