さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

40歳独身オタクのキモ楽しい日常系4コマ『おたくら』、まさかの書籍化!!

古参テキストサイト一流ホームページ』でおなじみ、ゴトウさんが「ケータイ週アス」で描いてた4コマが書籍化されました。





この特設サイトから20個ほど試し読みできます。

さてこの本、帯であの桜玉吉先生(50歳)から

「行動」して「消費」する 俺の知ってるオタクだぁー!!

というコメントをもらっているようです。
そう、今はもう普通の人がちょっと漫画やアニメ好きなぐらいでオタクって気軽に自分で言えちゃう時代ですけども、ゴトウさんはまだオタクをカミングアウトするのはありえない時代から生き残ってるオタクです。僕なんかは「非オタからはオタクと思われ、マジオタからはヌルく思われる」ぐらいの中途半端な存在なんですけど、そういう半端オタがこの漫画読むと「本物は違う」って思わされることが多いです。
週アスの記事とかに一応「オタクの日常系あるある4コマ」って書いてあるけど、ほぼ「ないない」ですよ。「オタクはだいたい限定版を買うので通常版持ってると逆に珍しがられる」とかはまだ理解できるけど、「万が一ということもあるので、声優と同じ名前のスパムは一応開いておく」とかが「あるある」なわけないだろ!

あと自分たちのやっている『オフ喜利』という大喜利イベントにゴトウさんも出てもらってるんですが、「大会への意気込みを語る」的なインタビュー映像を撮るときにも「一応こういうの用意してきたよ」ってちゃんとアニメTシャツ着てくるし、「大喜利への意気込みを語るんだけど、途中からアニメの感想にすりかわってる感じでいいのかな?」とか提案してくるし、しかもそのアニメ話が全然理解できないぐらいに濃くて早口なんですよ。会場で映像を流すと笑いも起きるけど女性客からはちょっと悲鳴も聞こえるっていう、「マジで気持ち悪い」と「可愛げがあるので笑える」のギリギリ中間ぐらいのキャラクターなんです。
真性のオタクって自分が見えなくなってるイメージなのに、なんでそんなにキモさを客観的に見れたうえで「普通の人から見たらこういうのが面白いはず」っていうサービス精神が感じられるのかが不思議でなりません。そのバランス感覚の良さが漫画にも表れていると思います。

しかもゴトウさんは落語好きなせいか、漫画でも4コマ(or8コマ)でちゃんと起承転結をつけてるので、よくある絵が可愛いだけのヌルいオチなし日常4コマの何百倍もおもしろいです。内容が『おたくら』ぐらいちゃんとしてて絵が美少女だったらめちゃくちゃ売れると思うんですが、『おたくら』は40歳キモオタが主人公っていうのが重要なのでそこら辺が難しい所ですね……。

まあ色々書きましたけど、上記の特設サイトから試し読みするのが一番魅力(とキモさ)が伝わりやすいと思うので、お時間ある方はぜひ見てみてください。