さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

『仮面ライダーW』は大人が見ても面白かったよ、という話

仮面ライダーフォーゼ』からライダーを見始めて、過去ライダーをオーズ→ディケイド→電王と遡って見て、次は『W』を一気見したんですが、まー面白かった。今んとこライダーでは一番好きかもしれません。皆さんにも見て欲しいので、どこらへんが好きだったかを若干ネタバレありで書きます。みんなも見よう、仮面ライダー!(おれの特撮友達が少ないので)(あと大人が見てお金を落とすとグッズの種類が増えて楽しいので)

仮面ライダーWで特に良いのは、敵怪人に特殊能力を持ってるやつが多いところです。

人間が怪人に変身するための「ガイアメモリ」ってのがあってですね、「メモリの名前=能力」なんですよ。

分かりやすいやつで言えば、天候を操って攻撃する「ウェザー」や、ゴキブリ型怪人に変身する「コックローチ」みたいな。その辺はもう明らかに戦闘に使えそうな能力なんですけど、ときどき「ライアー」(相手にウソを信じこませる)とか「ジーン」(遺伝子操作)とかは名前を聞いただけだとあんまり強そうじゃないのに、持ち主達は創意工夫を凝らして戦闘や犯罪に使ってるんですよ。

中でも感心したのは「イエスタデイ」で、能力は「刻印を打ち込んだ相手を、昨日と全く同じ行動を取らせる」っていう全然意味が分からないやつなんですが、具体的に言うと「対象がプールに飛び込んだ場面を翌日にビルの屋上で再現して飛び降りさせる」とかそういう方法で人を殺そうとするんです。この特殊すぎる能力、なんか映画とかに元ネタあるんですかね?

他の特撮にも特殊能力系はいないわけでもないですが(最近だとゴーバスターズのケシゴムロイド(体が小さい&データ消去)とか)、ここまで能力バトルに特化してるのは珍しいのではないかと思いますので、ジョジョ等の頭脳系能力バトルが好きな方にはオススメです。戦闘型の「ビースト」を、単体だと弱いけど瞬間移動能力を持つ「ゾーン」がサポートしてコンビだと超強い、みたいなのもあったりして、すげえジョジョっぽいです。
それでもたまに、特撮特有の「新発売のおもちゃが劇中に出たら超強い補正がかかる」みたいなやつもあるんですけどね……。

しかもライダーの変身前が探偵なので、「依頼人周りの『誰が』『どんな能力のメモリを』持ってるか」っていうのを推理するのが話の軸になってくるんですよ。メモリには能力の頭文字のアルファベットが書いてあるんで、例えば「D」のメモリでも、「死人を蘇らせる『デス』かと思いきや、偽物を作るだけの『ダミー』」みたいな引っ掛けもあったりとかします。

ドラマ部分に関しては、「背伸びした子供たちの間でメモリが出まわって問題になる」とか「娘が児童劇団のお芝居で主役になれなかったので、嫉妬に狂った母親が『オールド』のメモリを持つ怪人に頼んで主役の子を老婆にする」みたいな、街のゲスい犯罪に特撮的な要素がうまいこと絡んでるのも好きです。

あとは「テキ屋のおっさんが友達をかばって10年服役して、出所してみたら好きだった女は元子分(現在建設会社社長)の妻になってた」みたいなシブすぎる話とか、長澤奈央さんがただひたすらエロい回とか、あんまり子供向けじゃない回もちょいちょいあります。




これ、日曜の朝に流したらダメじゃないですか?

あとこれ意外と個人的には大事なことだなーと気付かされたんですが、Wは単純にライダーのデザインがシンプルでかっこいいです。ディケイド(平成ライダー10周年)のあとなので原点に戻るってことらしいですが。フォーゼとか電王は、話は面白いけど最後まで見た目には馴染めなかったので、好みのライダーがずっと出てるっていうのは気持ちよかったです。

まあ、もうすぐ『仮面ライダーウイザード』始まるので、みんなと話を合わせるにはそっちを見たほうがいいと思いますが、自分みたいに最近仮面ライダーを見始めて、ちょっと昔のも見ようかな〜っていう人なんかには『W』がおすすめですよ。