特命リサーチ200X - さよならテリー・ザ・キッド

昨日は久々に『特命リサーチ200X』が特番で復活してて嬉しかったですよ。毎週やって欲しいんだけど、どう考えてもネタ探しが大変そうなんですよね、この番組。レギュラーでやってたことが奇跡だと思う。作家さん大変そう。

昨日はいきなり「スカイフィッシュの正体はハエ」って言っててびっくりした。スカイフィッシュは時速300キロぐらいで飛ぶ謎の生物だから肉眼では見えないんだけど、写真だとかあるいは映像のスロー再生には映るって言われてたわけです。だけどハエをカメラに映すと全く同じものが映るんですってよ。
1秒に30コマしか写せないカメラだと、その30分の1秒間に動いた分が1枚の絵として写るわけです（モーションブラー現象っていうらしい）。扇風機が回ってる写真を撮っても止まってる絵は撮れずに羽が長く引き伸ばされて撮れるのと同じで、高速ではばたくハエをカメラで撮ると（これまでスカイフィッシュだと言われていた）羽がたくさんある長細い生物が撮れるんだってさ。「世界でも初めて室内でのスカイフィッシュの撮影に成功した」つって、ハエを使って実際に撮ってたよ。しかもこんな「スカイフィッシュの正体はハエ」っていう衝撃的な事実を番組冒頭15分ぐらいであっさりやってた。

あとタイかどっかの「燃える池」の話も面白かった。夜に石を投げたら火の玉が見える池があるんだって。そこに昼間に行って、人間が入ったら池の水が発火して足の毛が燃えるっていう衝撃的映像を流してました。
現地の人間は当然のように「妖怪のしわざ」とか「池の神が怒った」とか言ってるんだけども、番組では「成分を調べるとリンの濃度が通常の80倍あることが分かった。リンは空気に触れると自然発火する性質があるのだ」ってアッサリ。その後「しかし、このリンの多さは自然界では有り得ない数値だ」と、ちょっと煽るものの、「自然発火するリンの性質は焼夷弾に使われており、戦争があった時にこの辺りに焼夷弾が落とされたことが考えられる。かつて焼夷弾の残骸が『燃える石』と話題になったこともあった」って。ロマンねえ！

『特命リサーチ』はこんな感じで「物好きの間では既にインチキだって知られているオカルトネタを一般人に暴露する」っていう番組なわけです。でも、こういう風に「科学すごい」「理屈で説明できないことなんかない」って印象づけておいて、時々「分かりませんでした」で終わることがあるのがすげーと思う。

昨日の放送で言えば、「自在に幽体離脱できる人がいる」ってことで、その人に「遠く離れた部屋に何があるかを見てきてもらう」っていう実験やってたんですよ。そしたらちゃんと「サッカーボールがある」って言い当てるし、しかもその能力者の人が催眠状態のまま「ボールが見えます…」って言った時に、その何かがいる辺りの温度が高くなってるのをサーモグラフィーが示すわけですよ。「確かにここに何かが存在しているのだ！」つって。科学でわけの分からなさが倍増。

前にも心霊写真特集の回であらゆるパターンのトリックや自然現象を見破っておきながら、最後に1個だけ怖い写真を出して「これだけは我々の科学を持ってしてもどうなっているのか分からなかった。現在調査中である」で終わりましたからね。「世の中は理屈で説明できないことなんかないんだよ、だからそれでもトリックが分からないってことは本当に何かいるんだよ」ってことですよ。超こわい！

踊らされやすい良い視聴者だなあと我ながら思います。

で、この「オカルトと理屈の二本立てによってオカルトが強調される」って何か記憶にあるなーと思ってたらザ・ニンジャですよ。
ジャンプ百選の時にも書いたんですけど、「実は今の術、糸でバラバラになった体を操ってたんだ！」っていう解説をしたあとなら、いきなり転所自在の術をやられても「忍術は理屈があるもののはず」→「でもいきなりリングが池になるなんて理屈が全く分からないから怖い！すげえ術だ！」ていう。すげえぜ！ニンジャメソッド！
あと順逆自在の術って、最初にブロッケンがカリフォルニアクラッシュ出した時はちゃんと着地して体を入れ替えてたのに、次にブロッケンが蜘蛛糸縛りを返した時はなんも解説なかったよね。あと関係ないけどイリューヒンがビッグ・ベン・エッジを返した時の原理も全く不明だよね。

ところで上みたいな構成の文章を書く時ってカテゴリーを[TV][ゆで]にするか[TV]だけにするか迷いますよね。最後にいきなりキン肉マンの話が出てくるところがキモなのに。でもカテゴリ[ゆで]で検索した時にこの話は残しておきたいし。
と思って本サイトではMovableTypeをいじってカテゴリ欄を文章の最後に来るようにしたんですが、本サイトでは基本的に日常日記なのであんまり意味のない気配りなのだった。そもそも更新してないけど。