さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

5/29 キン肉マニア2009(JCBホール)

【ゲスト】串田アキラ
【MC】バッファロー吾郎ケンドーコバヤシ
【実況】若林健治
【演出・映像制作】 PRIDE・DREAMチーム(佐藤大輔氏)
【構成】 マッスル坂井
【参加予定選手】 ミノワマン
【超人6人タッグトーナメント出場決定チーム】

僕はキン肉マンゆでたまごとプロレスとマッスル坂井と格闘技と佐藤大輔ミノワマンバッファロー吾郎ケンコバが好きで、ブログにもこの辺りの人達について何度も書いてるような人間で、ブログ名もはてなIDもごらんの有り様ですので、女房を質に入れてでも見に行かねば!と思いました。

……とは言ったものの、イベントの開催が発表された時点では情報も少なかったし、「漫画のキャラが現実に!」系のイベントってコケるイメージしかないので躊躇してたんですが、プロレスラーと超人を交えた6人タッグトーナメントにビッグ・ボンバーズ(カナディアンマンスペシャルマン)がエントリーされた時点でチケットを購入しました。

参考:ビッグボンバーズまとめ

「これは伝説になるので目撃しておかないと後悔する」という気配がしたからです。


というわけで行ってきましたJCBホール

会場に入るとグッズ売り場に人だかり。まず目に入ったのはパチスロキン肉マンの無料抽選会コーナーの、ミートくんコスプレのキャンペーンガール。例のパンダ柄の水色の服なんだけど、ヘソが出ててミニスカっていうコスをデザインした人はド変態だと思います。あとDVDのコーナーにはラーメンマンコスの女性がおり、DVDを購入した人にその場で「闘」っていう肩当てが当たるっていう抽選会をやってました。
会場限定グッズの中では、CCPさんのが種類も多くて秀逸だったんですが、残念なことに割と早い段階で全て売り切れ
結局公式のパンフレットしか買ってません。


パンフ表紙。



KINマーク付き牛丼を持ったスグルのグラビア。(ファイティングTVサムライ『Sアリーナ』出演時のマッスル坂井によると高田道場での撮影だそうです)



選手紹介。


あとミノワマングッズのコーナーだけお客さんが少なくてちょっと悲しかったです。一応、今日の主役の一人のはずなのに!


アリーナ席に入ると、「キン肉マニア2009」のロゴが入ったモニターと、タッグのトロフィーが目に入る。
http://mainichi.jp/enta/mantan/graph/manga/20090529_4/1.html
ちなみに座席はプロレス仕様の4方向に座席があるバージョンではなく、イベント用の3方向のみバージョン。
試合開始前までの待ち時間はずっと超人テーマ曲集が流れてました。出場予定がないキン骨マンのテーマとかも。


客層は30歳前後の男性メインでしたが、割とちびっ子や家族づれも目につきました。CSとかで一緒に見てるんですかね。


そしていよいよオープニング。
いきなり串田アキラ御大の「キン肉マンGO!FIGHT!」の生歌からスタート。串田さん、もう60歳(!!)なのに見た目も若いし声量もすごい!客席も一緒になって「私は」「(ドジで!)」「強い」「(つもり!)」のとこを歌う。これだけで完全に客はできあがりました。
続いてMCのケンドー・コバヤシとバッファロー吾郎入場。串田さんに話を聞く。「最初にこの曲を聴いたとき、エンディングも含めてコミカル過ぎるので正直『売れるのか?』と思ってたけど、歌ってみたら楽しいし、今では思い入れもある」みたいなコメント。


続いてゆでたまご嶋田隆司先生&中井義則先生入場。基本的にテレビ出演なんかはだいたい嶋田先生だけってことが多いので、作画の中井先生がこういう場に出てくるのは貴重!
原作の嶋田先生の「去年、29周年でいろいろなイベントをやったので、今年の30周年は内々だけでパーティーでもやろうかと思ってたんですが、キン肉マンは読者と一緒に作り上げたものなので皆さんと分かち合いたかった」というコメントに場内から拍手。


串田さんが退場して、ケンコババッファローゆでたまごの5人で企画コーナー。最初は昨年の「キン肉マン映画祭」で発表された、「キン肉マンベストバウト」を振り返るコーナー。佐藤大輔立木文彦コンビによる煽りV付き。このイベント、煽りVだけでも見たくて行きたかったんだけど、チケットが即完売だったのでありがたい。

5位はマッスル・ブラザーズvsヘル・ミッショネルズ。
PRIDE風の煽りVが異常にかっこよくて鳥肌。初代&王位編のアニメを切り貼りしてちょっと音楽とテロップとナレーションで演出を足しただけなのにここまで素晴らしいものができるとは!
マッスルブラザーズという、生き方」という文言が印象的。元ネタは桜庭和志vsヒカルド・アローナの時の「桜庭和志という生き方」かな。確か音楽もそのままFantastic Plastic Machineの「REACHING FOR THE STAR」だったと思います。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1283929
あと、ところどころで実写の観客席でファンが声援送ったり泣いたりするシーンが挟まれてて(たぶん『PRIDE』の)、客席から笑い。

4位、ロビンマスクvsマンモスマン。「悲劇の超人ロビンマスク」と題し、ロビンの歴史を振り返る。ロビンが酒場で荒れてるシーンで会場笑い。マンモスマンがナレーションで「知性と獣性を併せ持つ」って言われてたけど、2世でマンモスマンが出てくるよりこっちの映像のほうが先なので、ゆで先生がこれを見て「このフレーズ使える!」とか思ってそのまま使った可能性はありそうだなあと思いました。

3位・キン肉マンvsバッファローマン、2位・キン肉マンvs悪魔将軍はなぜか煽りVなし。映画祭の時もなかったのかな?ちなみに順位が発表されるたびに、
ケンコバ「もうこれが1位でしょう」「これより上の試合なんてないでしょ」
木村「それ毎回言うつもりですか?」
みたいな、しょうもないやりとりあり(笑)。

1位はキン肉マンvsウォーズマン。ベスト3はキン肉マンvsシリーズのボスが独占。5位もタッグ編の最終戦だし、当たり前っちゃあ当たり前ですが、そう考えると唯一キン肉マンが絡んでないロビンvsマンモスが4位なのは快挙だなあ。
煽りVのモチーフは大晦日小川直也vs吉田秀彦
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1224781
「この男に敗れた時、自分が選んだ道が、嘘になる。」「生き様を倒すのは、生き様。」、BGMはサディスティック・ミカ・バンド「黒船(嘉永6年6月4日)」。この調子で超人オリンピック・ザ・ビッグファイト決勝を煽る煽る。最高!



続いてチャリティーオークション。
出品物&落札金額は

  • 25周年記念のTシャツ(サイン入り):25000円
  • キン肉マンゼブラとビッグボディのマスク(ジャンプの懸賞品、できはそんなによくない笑):80000円 
  • ボツ原稿で作ったコラージュのパネル(サイン入り):105000円
  • 中井先生が使ってたペンケース(中身・サイン入り):60000円
  • 「ジャンプが午前中で売り切れた」という伝説の覆面狩りポスター(サイン入り):350000円!!!!

貧乏人が入り込む余地なし!収益は交通事故遺児育成基金に寄付されるそうです。



以上で企画コーナーが終了、改めてオープニング映像。桜庭和志宇野薫蝶野正洋、武藤啓司らが出演。
蝶野の「若手のころはラーメンマンに似てるって言われたりしてね…」で会場が笑ってたけどそこではサングラス取って顔映すべきだったと思うよ蝶野さん!あと「この漫画の展開のすごさ……もしかして猪木さんも読んで参考にしてたかも」みたいなこと言ってました。

そして映像内で「キン肉スグルvs美濃輪育久」発表。多分そうなるだろうとは思ってたけど公式発表はここで初かな。美濃輪が「ミノワマン」じゃなく本名なのは、人間として戦いたいみたいな意味なんでしょう、たぶん。


嶋田先生の開会宣言があり、いよいよ選手入場式。
映像でまず、アニメ98話「準決勝始まる!の巻」を流用したサブタイトル画面(ミートくんの声のあれ)があり、中野さん(声が違ってた)によるトーナメント解説、「超人6人タッグトーナメント」ロゴ。準決勝からなのは、1回戦は全国各地ですでに終了済みだからだそうです。

オリンピア」(全日本プロレス世界最強タッグリーグ戦のテーマ)が流れて選手入場式。2000万パワーズwith大森隆男→超人師弟コンビwith中西学ビッグボンバーズwith永田裕志→モーストデンジャラスコンビwith男色ディーノの順。
実況の若林さん「みんな超人達の再現度が高いですね」ケンコバ「再現ではありません。みんな本物ですよ!」

選手を代表してロビンが宣誓しようとすると、「阿修羅地獄(アシュラマンのテーマ)」が響き、アシュラマンが乱入(サンシャインはこの時点ではおらず)!!!!!!や、やっぱり来たー!!!!もうこの時点で過剰に反応し、怯えるボンバーズ。そしてボンバーズ以外は花道へ引き下がり、客席からも一斉に「逃げてー!」の声。みんな分かってるなあ。

そしてアシュラマン、マイクを持つなり「弱体超人はお引き取り願おうか!」一言かよ!略しすぎ!でも客席爆笑。

いやー、この時点でチケット代の元は取れたな……と思って満足してたら、ビッグボンバーズに襲いかかるアシュラマンを永田さんがカット。マイクを取って「おまえら悪魔超人は、どうして乱入ばっかりしてくるんだ!こいつらは血のにじむようなトレーニングをしてきたんだよ。今日だけはお客さんの前で戦いたいというを叶えさせてくれよ!」観客拍手。アシュラマンは「じゃあ、1回戦だけは戦わせてやる。オレはこのトーナメントをメッチャクチャのグッチャグチャにかき回してやるからな。覚えとけ!」と言い残して退場。

ゲエーッ!まさかのビッグボンバーズ公式戦初試合!シングルでロビンとやってるカナディアンマンと違い、スペシャルマンに至っては試合を見るの初めて!解説陣も「超人オリンピックの時、テリーマンに優勝候補扱いされてましたからね」「スペシャルマンは1トンの怪獣を持ち上げるんですよ!」と大盛り上がり。

永田さんが「気合い入れるぞ!」とボンバーズの2人にビンタをかましてから選手宣誓、試合へ。

ちなみにアシュラマンTAJIRIに似てたけどヒゲは剃ってほしかった……。
http://mainichi.jp/enta/mantan/graph/manga/20090529_4/18.html
あと超人の中で唯一、生声で喋ってました。


第1試合は超人師弟コンビwith中西学vs2000万パワーズwith大森隆男。いきなりの好カード。
この試合のサブタイトルは「友情のロングホーンの巻」(アニメ111話)。映像中に、2000万パワーズwith大森隆男が1回戦で優勝候補のヘル・ミッショネルズ&山本“KID”徳郁を撃破したことが明らかに。
それぞれの入場テーマは「悪魔の猛牛(バッファローマンのテーマ)」と「虹色の騎士(ロビンマスクのテーマ)」。「悪魔の猛牛」は、歌いだしの「♪デビル、デビル、バッファロー」という歌詞が狂ってて超かっこいいので大音量で聞けて満足です。「1000万パワーの 俺とマジでやる気かい?」とか。森雪之丞(作詞)、天才か!「虹色の騎士」はなぜか歌なしバージョン。


先発はウォーズマンモンゴルマンウォーズマンはベアークローを取り出すも、松井レフェリーに没収されるという小ネタがいきなり展開される。まあ、プロレスだと反則だし、チビッ子も見てるのに残虐シーンとか見せられないですからね。2人がキックで様子を見合ったあと、モンゴルマンはロープワークから追い越しざまのソバットや、ロープに振られるもコーナーを駆け上ってかわすカンフー映画っぽいムーブ(両方とも趙雲子龍(注・レスラー名)がよくやってる)。モンゴルマンかっこいい!あとウォーズマンは意外と格闘スタイル。21世紀ウォーズマンに近いかも?
ロビンとバッファローにタッチ。ロビンはいきなりキレのあるミドルキック。「イギリスの香りがしない」と実況の若林さんに突っ込まれるも、ケンコバが「ロビンはなんでもできるんですよ」とフォロー。
バッファローマン、いきなりハリケーンミキサー!走りながらのショルダースルーに近い形で吹っ飛ばされるロビン。
大森がロビンを押さえ、2000万パワーズがロングホーントレイン狙うもロビンがかわして大森に誤爆。惜しい!再現可能なタッグ技って数少ないので当てて欲しかった!いや再現っていうか本物ですけど!
続いて中西とバッファローマンラリアット相打ち合戦のあと中西がバッファローマンを野人ハンマーで倒し、モンゴルマンのコーナーからのダイブをキャッチし、超人を上回る野人パワーを見せつけてたところで大森をアルゼンチン・バックブリーカー。そこにロビンのタワーブリッジで夢の競演!さらにウォーズマンのパロスペシャルも加わる。最高。
ロビンが軽量のモンゴルマンをスピニング・ダブルアームで振り回したり、大森とバッファローマンワシントン条約(注・技名)をロビンに決めたり、モンゴルマンがロビンに中華式619(趙雲子龍の(略))を決めたりして混戦になっているところに、ベアークローを装着したウォーズマンモンゴルマンにソバットで片膝を付かせてからのスクリュードライバー
さらにロビンがリバース・タワーブリッジモンゴルマンにとどめ。いやー、プロレス要素とキン肉マン要素が適度にブレンドされた好試合。


第2試合、ビッグボンバーズwith永田裕志vsモーストデンジャラスコンビwith男色ディーノ
煽りVのサブタイトルは「奇跡を呼ぶ友情パワーの巻」(アニメ第117話)。アニメでの「お引き取り願おうか」のシーンのあと、ゆでたまごインタビューでの「最初から退場させるつもりでした(笑)」というコメント紹介からなぜかペンパルズの「LONELY DAYS」が流れて「マッスル」のオープニング風(ここだけマッスル坂井製作かな?)にビッグボンバーズ紹介。1回戦ではチエノワマン&キューブマンwith青木真也に勝利したそうです。なんだその面白チームは。
途中、新日本の道場で永田さんによるビッグボンバーズ特訓映像。永田さん「ここまで自分を追い込んでる超人は見たことない」。カナディアンマントップロープに上って新技披露か?というところで永田さんが「これ以上はだめだ」と撮影拒否。モストデンジャラスコンビは映像では触れられず。まあ彼らも試合することなく負けたうえにボンバーズほどのインパクトのある負け方じゃないから、こんな扱いでもしょうがない。
入場曲は、モストデンジャラスコンビはベルリンの赤い雨(ブロッケンJr.のテーマ)。ブロッケンがチームリーダーなのね。ボンバーズの曲は「正々堂々〜ファイティングテーマ」。入場時、男色ディーノは木村さんと嶋田先生も襲う。
先発はカナディアンマンとウルフマン。ウルフマンがボディスラムからすくい投げ。スペシャルマンにタッチ。スペシャルマンはしばらくその後もしばらくつかまりっぱなし。ブロッケンのコーナーから場外へのテーブル破壊ダイブという残虐ハードコア殺法やブレーンクロー、ディーノの(相手コーナーの永田さんを見ながら白目での)股間なすりつけ式腕固めなどやられ放題。
スペシャルマン、なんとか永田さんにタッチしてウルフマンを蹴散らすなど反撃のムードを作るが、ディーノが入ってくるとすぐさまカナディアンマンにタッチ。
カナディアンマンは股間へのクローを松井レフェリーに誤爆させ、コーナーに上る。これは道場で練習していたあの技か?しかし足が震えるカナディアンマン。その間にディーノが起き上がってデッドリードライブ。客席「あ〜〜〜〜〜(落胆)」。
スペシャルマンにタッチするが、ブロッケンからベルリンの赤い雨炸裂。
若林「ベル赤、ベル赤が出たーー!」
ケンコバ「若林さんの口からベル赤という言葉が出るとは……」
「ベル赤」って2世から唐突に使われだした略称なので、若林さんよく勉強してるなあ。
さらにウルフマンのルービックキューブ張り手→合掌捻りというキューブマンを破ったコンボを食らってしまうスペシャルマン。カバーするが永田さんがカット。永田さんはディーノに追われ場外へ。
ウルフマンがさらにサバ折り。 「このあと居反り投げもありますよ!」と言われてるところでブロッケンJr.トップロープに上る。若林さん「ドイツ人なのにパールハーバースプラッシュか!?」なんで中の人の技名で……。しかしカナディアンマンがロープを揺らしてブロッケン転落。ウルフマンがそこに気を取られてるとこにスペシャルマンが背後からスクールボーイ、まさかの3カウント!サブタイトルの「奇跡を呼ぶ友情パワー」ってこういうことか!まさに奇跡!そしてモストデンジャラスコンビ、やっぱり扱い悪い!


ここで控え室中継。おお、格闘技番組っぽい。椅子に座って精神集中するキン肉マンと、1回戦でボロボロになったボンバーズの2人。キン肉マンがマスクを取ると画面が真っ暗に。レポーター「あーっと、まぶしくて何も見えません!」画面が元に戻ると元気になっているボンバーズ。奇跡!



続いて「魔界のプリンスの巻」(アニメ101話)というサブタイトル画面が挿入され、「裏切りの箱」を持ったアシュラマンが映し出される。「これで正義超人たちの友情はガタガタだ」と高笑いするアシュラマンJCBホールの大浴場へ向かうと、風呂で疲れを癒すロビンマスク(裸で仮面だけつけてる)と、鏡を見ながらヘルメットを磨いたりしてるウォーズマンの姿が。えーっ、こっちを襲うのか!まあ優勝候補を不意打ちするほうが理には適ってる。
アシュラマンロビンマスク、お前にはふさわしい死に方を用意した!出でよ、アトランティス!」アトランティスが浴槽内に出現、ロビンと一緒に沈む。ここで観客から悲鳴。そしてみんなの予想通り、あのトラウマシーン「勝ったのはロビンマスクじゃなかったのかー!」の再現が……。ていうかパンフレットの出場予定超人のとこに、キン肉マン+準決勝4チーム+はぐれ悪魔コンビ+アトランティスだけが載ってたので嫌な予感はしてたんだ……。なんでそんなとこでネタバレするんだ……。
そしてウォーズマンはお湯をかけられあっさりショート。えっ、防水機能ついてないの!?あとここではヒゲ剃ってて欲しかった。


そしてついに決勝がスタート。モニターの対戦カードは「ビッグボンバーズwith永田裕志vsはぐれ悪魔超人コンビwith X」となっているが……アシュラマンのあとに入場してきたのは1回戦で超人師弟コンビと組んでいた中西学
若林「中西選手は悪魔に魂を売ってしまったんでしょうか」
ケンコバ「単にパートナーが入れ替わったのに気づいてないんじゃないですかね」
中西ならそれもあり得る!
サンシャインの姿は見えないが、アシュラマンは「お前らなど2人で充分」と言い張りそのまま試合開始。予想通り、全く歯が立たないビッグボンバーズ。中西がカナディアンマンにキャメルクラッチスペシャルマンがカットしようとするが背後に立ったアシュラマンにビビってやっぱりやめる、などのヘタレっぷりを見せるボンバーズ。
アシュラマンはタランチュラ(蜘蛛の化身だからってこと?)を見せたかと思えば、実況に「上2本の手しか使ってませんね」「あれは阿修羅バスターの時だけですから」と言われるやいなや体を捻って下4本の手を使ってチョップするなど大活躍。
しかし永田さんが登場すると、アシュラマンの左真ん中の腕に白目剥き式腕固め。するとなんとアシュラマンの左腕が引きちぎれる大惨事!さらに下の腕も引きちぎる!ゲエー!サンシャインの呪いのローラー食らった状態に近くなった!
ピンチになったアシュラマンは、毒霧(原作無視)で永田さんの動きを止めるとサンシャインを呼び出す。
花道に登場したサンシャインは……で、でかい!今日の超人はレスラーよりひとまわり小さい人が多かったんだけど(原作の設定はロビンマスクで217センチ、カナディアンマン265センチとか無茶苦茶)、サンシャインは186センチの中西学より頭ひとつ大きい!トップロープからリングインした反動だけで他の全員がコケてしまう巨大さ。


http://mainichi.jp/enta/mantan/graph/manga/20090529_4/60.html
んんん?なんか日輪マーク部分に顔っぽいのが見える気がするけど気にしない!いやー、このサンシャインならトマホークチョップで頭割られても平気そうですね。砂ですしね。あとジタバタする動きがメカマミーっぽかったです。サンシャインはデカいだけじゃなくって何気に可愛さもあるキャラなのでメカマミーと共通項は多いかもしれない。
サンシャインはその巨大さで圧倒的な強さを見せるものの、ボンバーズのWドロップキック→Wフットボールタックルを食らうと遂にゆっくりとダウン!そこでカナディアンマントップロープに上がり、まさかの超難技・シューティングスタープレスで、怨敵サンシャインから3カウント!!!!!!すごいすごい!初の公式戦どころか、準決勝からの成長を見せた上での優勝!!!!
原作ファンでこの結果に怒る人もいるんじゃないかと思うんですけど、キン肉マンって予定調和も多いように見えて、予想できないストーリーも多いですからね。2世のアレとか。

読者も先の展開を見越している。想像通りに話が進めばつまらないじゃないですか。水戸黄門のような予定調和なんて面白くない。むしろ『あそこがおかしかった』と突っ込まれれば突っ込まれるほど面白い。ネットとかで書かれても気にしません。

確かに予想通りの試合結果になることほどつまんないことはないですからね。原作から最も遠いようでいて、ある意味ゆでたまごイズムを体現した試合結果かもしれません。
しかし「究極の超人タッグ編」でカナディアンマンが夢想していた

このシーンがまさか現実のものになるとは……。
http://mainichi.jp/enta/mantan/graph/manga/20090529_4/71.html
いやー、来てよかった。明日からもいろいろ頑張ろう。信じれば夢はかなう!プロレスを何年見ようが、キン肉マンを何年読もうが、応援してる選手が負けたら悔しいし、勝てば嬉しいもんですね、というピュアな気持ちになりました。プロレスとかキン肉マンで試合結果に驚くことってそうそうないですからね。



そしてメインイベント、美濃輪育久vsキン肉マン
煽りVは、伝説の名煽り・ミルコ戦のあれと、共通点も多い。
http://www.youtube.com/watch?v=kA-aURidxNI
幼い頃、ぜんそく持ちで体が弱いのにプロレスラーに憧れ、周囲からバカにされ、時には面白がられ、段々と友達がいなくなったことを告白する美濃輪。試合中に諦めそうになったときにも、子供のころに言われた「絶対無理やぞ」を思い出すそうです。泣ける!
ナレーション立木文彦「いろんな夢を諦めて、人は大人になる。あのときの自分にいま声をかけてみる」
美濃輪が「諦めるな、って」
ナレーション「諦めなかった。いま、夢を叶える」
美濃輪がプロレスラーになって、キン肉マンと向かい合ってるだけで相当泣けるのに、2日前には、キン肉マンの息子に勝ったボブ・サップに勝ってるっていうのがすごい運命的だなあ。

ついにリングで向かい合う両雄。キン肉マンは白パンツ、意外と細身。他の超人たちもセコンドへ。
序盤はロックアップやバックの取り合いなどオーソドックスな展開。タッグマッチに比べたら地味っちゃあ地味だけど緊張感はある。まあ、人間の美濃輪と、必殺技以外は地味(派手な悪役の攻撃に耐えて耐えて最後は必殺技で逆転)なキン肉マンの対戦だから、派手な展開にはならないでしょうけど。

しかし美濃輪が串刺しドロップキックを繰り出してから試合が動く。「ベルリンの赤い雨!」と叫びながらのチョップ、続けてトップロープからのダイビング式ブレーンチョップを出しながら「トマホークチョーーーップ!」。なんでよりによってテガタナーズの得意技連発だよ、と思ったけどブロッケンもジェロニモも元々は人間だから、同じく「超人に憧れる人間」の思いを込めて出したかもしれないですね。と思いきやその後さらにスピニングトーホールド。こ、これは「超人なのに人間の技しか出さない」でおなじみのテリーマンの技だ!そういや今日テリーマンいなかったなー、とこの時に気づきました。その後はコブラツイスト合戦や足4の字をかけたり裏返しにしたりというクラシカルな展開の後、キン肉マンがコーナーに上ったところを美濃輪が捕え、“掟破りの”キン肉バスター!現実に多くのレスラーが使う、マットに叩きつけるバージョンではなく原作型!しかし態勢が崩れたせいかカウント2!
美濃輪、キン肉マンをもう一度コーナーに乗せてバスターを狙うも、ここで「クッソ〜!ここでやられるわけにはいかねえ!火事場の!クソ力〜!」の声が場内に響き(CV:神谷明!)、美濃輪を弾き飛ばすとミサイルキック。さらにバックドロップから本家“48の殺人技のひとつ”、キン肉バスター炸裂!しかしなんと美濃輪はカウント1で返す。すげえ!だが延髄切りを挟んでからもう一発バスターで美濃輪、轟沈!しかしまあ、バスター2連発なんてバッファローマン戦以来なので美濃輪も相当なタフネスですよね。


キン肉マン美濃輪育久君。君がまだ幼い少年のころから、私はずっと傍らにいて、君の成長も、君の戦いも見守っていた。君って奴は勝ったり負けたり、怒ったり吠えたり、調子に乗ったり人から笑われたり、不安になったり。もし私に弟がいたとしたら、君みたいなヤツなんだろうなあ。30年間、ありがとう。きっとまたいつか君には会える気がするんだ。その時まで今の君のままでいて欲しい。君は言ったよな、『あきらめるな』って。俺も頑張る。だからお前も頑張れ。もっと頑張れ!」。
真剣な表情でキン肉マンの話を聞く美濃輪。感動的すぎる。


キン肉マン、退場の花道に行ってマスクに手をかけると……フェイスフラッシュ。すると会場に大量のキン消し(パラシュート付き)が舞い降りる。幻想的。さらに「君にこの言葉を贈ろう。友情とは成長の遅い植物である。それが友情という名の花を咲かせるまで、幾多の困難に耐えねばならぬ」と、最終回のメッセージを残して去っていくキン肉マンであった。ここでエンドロールへ。



エンドロール終了後、出場選手とゲストがリングに。さらにキン肉マンの「ゆでたまご、出てこいやーっ!」の声で両先生もリングイン。さらにはスペシャルゲストとして神谷明が呼びこまれる。週刊プレイボーイの樋口編集長とともに、ゆでたまご両先生に花束贈呈。
中井先生「陰で支えてくださった皆さんにもお礼申し上げます」
嶋田先生「小学生の頃から描いていたものがこんなにたくさん支持されて、超人たちに囲まれるとは夢にも思わなかった。大人になっていろいろ大変だと思いますが、子供に戻ってまたキン肉マンを読んでください」

というコメントのあと、神谷さんが「最後はみんなで、キン肉マンのあのセリフでシメましょう!」ということで、会場全員の「屁のツッパリはいらんですよ!」で終了。


いやーーーーー、夢のようなイベントでした。見に行ってよかった!スタッフ、選手、超人の皆さん、お疲れ様でした。嶋田先生、中井先生、キン肉マン30周年おめでとうございます!これからも子供のような自由な発想でキン肉マンを描き続けてください!次の記念語呂合わせになる2029年はちょうど50周年記念ですよ!


参考リンク:

「EXTREME PARTY」さんの写真付き詳細レポ
http://www.miyatasan.com/~yagifau/2009/kin090529.htm


スポナビ格闘技:リアルタイム速報
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/live/2009/2009052901/index.html


参考動画:
キン肉マニアダイジェスト
http://www.youtube.com/watch?v=Ga-83Du0G3s