さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

お笑い男の星座2 私情最強編」(浅草キッド)。
寺門ジモン・江頭2:50飯島直子鈴木その子ら、世間に凄さが届いてない芸能人の真実を語った、裏・スーパースター列伝、あるいは裏・知ってるつもり、とも言うべき本。
前作のビートたけしアントニオ猪木前田日明水野晴郎ガッツ石松爆笑問題YOSHIKIに比べれば人選こそ地味なものの、キッドらしい小ネタの連発、そして梶原一騎イズム溢れる文体で非常にオモロ。
中でも百瀬博教の項がバツグン。ここでそんな名前出しても百瀬?誰だそれ?と思う人がほとんどだろうけど、キッドいわく「未だ世間に知られざるこの希代の怪人を世に知らしめる最初の語り部でありたい」。
現在は作家かつ「PRIDE」の陰の仕掛け人として知られ、テレビ東京アントニオ猪木ボブ・サップとテレビに出てるんだけど…テレビ出演は25年ぶりで、百瀬さんが前回ブラウン管に登場したのは全国指名手配犯としてであったとさ。若い頃は石原裕次郎の私設ボディガードを勤め、拳銃不法所持(実に250丁!)の罪で6年半の獄中生活、その後は詩人・作家に転向、そして株でなんと960億円儲けるもののバブルで一文無しになり、紆余曲折あってPRIDEのプロデューサーに。初期のPRIDE裏話としては「KONISHIKI VS 長嶋一茂戦を企画して長嶋家に電話、母親の亜希子さんに直接断られる」という逸話も!アンタ最高だ!