さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

爆笑バトルライブin大宮〜バカ爆発〜

もう18日の話なのですが、知人のKさんがチケットを譲ってくれることになったので急遽お笑いライブに行ってきました。というか正直そんなお誘いでもなければライブには行かない人間なのですが。しかも僕は都内に住んでるのでさいたまはちょっと遠いのですが、ぴあのサイトで出演者を調べたら「アンタッチャブルドランクドラゴンおぎやはぎ北陽 その他」と豪華すぎるメンバーの名前が書いてあったのでこれは行くしかないと。あとは「その他」が気になるところですが、これは人力舎ライブ、つまり、このメンバーの中で、このライブに出そうな格の中から選ぶとなると、東京03キングオブコメディが見たいなあという感じ。
そして当日をチケットを受け取ると、「その他」の枠は「東京03田上よしえキングオブコメディ・CUBE」の4組だと分かり、豪華さ・思いがけないお得さ・願いが叶った感にウキウキ。お笑い好きの知人にメールすると「そんなベストメンバー見たことない」との返信。確かに人力舎だとほぼベストかもしれない。アンジャッシュがいないぐらいで。
会場に着くと既にたくさんのお客が並んでおり、地方ライブ(つっても大宮ですが)だからなのか客層も子供からお年寄りまで幅広い。都内の単独ライブとかだとミーハーな若い女の子だけっていう印象で(実際そういうのは行ったことないのでイメージです)、ライブビデオとか見てると明らかにその芸人のファン向けっていうのもありますが、「有名人が来るらしいから見に来たよ」という一見さんを笑わせてナンボというか。
さてレポートなのですが、もう日数がたっちゃってるわ、特にメモもないわ、帰りにその連れと酒飲んだわ、ついでにお家にお邪魔してなぜか2年前のMEGUMIの写真集見たわで思い出せることがあまりないので箇条書きです。順番すらうろ覚えだ。僕はid:sahyaさんにはなれないなあ。ちなみに全員、最初にちょっとフリートーク→持ちネタという流れは同じだったです。

1.アンタッチャブル
まさか初っ端からアンタッチャブルとは。チケットに書いてある順番を遡ったのが出演順になる(それだとメインが彼ら)のだと勝手に思っていたのでビックリ。前座からだんだん盛り上がっていくのではなく、まず彼らでツカむのですね。登場からして大人気。
フリートークは山崎の心のこもってなさ、でも人当たりは不思議といい感じが最高すぎ。確か埼玉大好き的なことを言ってたような気がするけど、まあ全国で言ってるんだろうなって感じの。でも憎めないのはなんでだろうなあ。なに喋ってもドッカンドッカン受けてた。面白いものなあ。そりゃ売れっ子にもなる。僕がえらい人だったら使いたいもの。
そして小ネタを何本かやったあとに、M-1でもやってたファーストフードネタ。これ何回も見てるんだけど、それでもゲラゲラ笑った。柴田も何回も同じツッコミしてるのだろうに、半笑いで半ギレなのが全部本気に見えるのがすごい。

2.キングオブコメディ
お笑い好きな人に「いま一番面白いのって誰?」と聞くとみんなが声を揃えてこの挑発的なコンビ名の2人組をあげるのでずっと気になってました。テレビにもあんまり出ないし。そんなまだ見ぬ強豪を初体験。
結論からいうとそんなには笑わなかったのだけど・・・ちなみに動物園で飼育係のお兄さんが、遠足で来た幼稚園児をひたすら邪険に扱うっていうネタで、なんていうのかなあ、不条理っていうか、「泥仕合」って感じで面白かったんですけどね。ボケとツッコミっていう形とはちょっと違うんだけど、バランスが絶妙で、今野(ボケ)のほうの稲中卓球部のブサイクキャラみたいな顔もあいまって、ものすごく独特な空間。他の7組とは明らかに異質だったし、ひょっとしたら今日の客層では力を発揮できないっぽいし、テレビ向きでもないかも。でも確かに「キンコメワールド」みたいなのは感じたので、また機会があれば見てみたいと思わせてくれました。

3.おぎやはぎ
矢作「会場の場所がわからなくてさあ、お前に電話したのに・・・なんで電話に出ねえの?」
小木「バカ、お前のこと試してんだよ。本当に俺に用があるなら何回でもかけてくるはずだろ」
矢作「あーそっかぁ」
小木「でも2回目かかってきたらワンコールでパッと出るからね」
いやー、相変わらずの気持ち悪いほどの仲の良さでニヤニヤしながら見てしまう。2人とも可愛いなあ。そして「街で『おぎやはぎのヤサクさんですよね?』って言われたことあるよ、『おぎやはぎ』って言ってるのに」などのフリートークから「唐突だけどさあ、俺、結婚式の司会やってみたいんだよね」「お前がやりたいって言ったこと、俺がやらせないことなんてあったか?」という風に流れるように漫才に突入。まあ確かに唐突だし、漫才形式っていうのもあるんだろうけど、他の連中はみんな「じゃあこれからネタやります」って宣言してからだったから妙に感心してしまった。普通のことなんだろうけど。そして漫才も上手いのな。僕はオンバトで唯一おぎやはぎを見た回もこれだったし、イベント見に行った時もちょっとだけやってたのだけど、何回見ても笑ってしまう。今でも小木さんの「オイ!オイッ!」を思い出すだけで笑えるわあ。

4.田上よしえ
一緒に行ったKさんは特にお笑いに詳しいというわけでもないので、事前に彼女のことを説明したのだけど、「あるあるネタとか、あとは昔の芸能人の名前とか一発屋の名前出しとけば良いと思ってるような感じ」と説明しておいたら、田上さんはホントに「私は女だと思われてなくってさー、『サヨナラ』を歌ってたGAOじゃねえっつの」とか言い出したので困った。あと唐突に「ポケベルが鳴らなくて」を歌い出したりとか。
上手く言えないんだけど、僕は芸人さんには「面白い」とか「ウマい」を期待しているのであって、あるあるだとか懐かしネタは他人の記憶を弄ってるだけだから新しい発想が何もないというか、何も生み出せてないような気がするんだよなあ。まあ確かに笑うこともあるんだけど、そういうネタはWeb日記を読んでるとたいがい出尽くしているし、なにより田上さんはそっち系のネタオンリーってのは厳しいような気がする。ちなみにKさんは古くからインターネットで日記を書いてる人なのだけど、彼は「確かにそういうのばっかだけど、俺の日記と被る部分があるから嫌いになるわけにはいかない」と言ってました。

5.CUBE
うーんうーん。書くことないわー。唯一、今回の8組で名前知らなくて、でもネタ見たらテレビで見たことある気がしたから、あんまり笑えなかったし・・・。いや、アンタッチャブルおぎやはぎは何回見ても面白いんだから・・・がんばってください。

6.北陽
大人気。2人とも埼玉出身っていうせいもあるのかな。僕ははねトびをほとんど見たことないので思い入れもないし、こういうこと言うと怒られそうだけど女性芸人で面白い人なんて見たことないと思ってまして(女性芸能人で一番面白いのはYOUだと思う)、北陽の2人は「面白い」ではなくて「楽しい」かなあ。ニュアンスの話で申し訳ないですが。確かに可愛らしいし、虻川さんの動きとかでも笑ったんだけども。ちなみにKさんの意見は「なんか安心して見れない」でした。
おぎやはぎの時に2人に花をあげてるおばちゃんがいて、困った2人は両脇に花を置いて「セットみたいだね」とか苦笑いしてたんだけど、そのおばちゃんが北陽にも花をあげてて、北陽も両脇に置いてしまって、客席から「おぎやはぎもやってた」と言われて「そうなの!?」って逆ギレしてたんだけど・・・勉強の為にも、興行全体のバランスの為にも脇で見ておいて欲しかったなあ、とちょっと幻滅。トークのネタとか被ることってあると思うんだけどな。あと伊藤さんはネタに入る前に「今からネタやります」はともかく、「これは学校の音楽の授業っていう設定で、私が教師で虻川さんが生徒っていう設定です」って説明してたのもすごく気になった。それはお客さんをナメすぎなんでは・・・。

7.東京03
笑いの金メダル」で1回しか見たことなかったんだけど、とても上手かったので気に入ってて、この日もちゃんと期待に応えてくれました。普通はコントといえば「へー、ここが新しく出来た喫茶店かあ、入ってみようっと。カランコロンカラーン(口で擬音)」みたいなのだと思うのだけど、そういうの無しで、ちゃんとお芝居を成立させているのがすごい。バナナマンラーメンズもそうですね。とにかくこの日いちばん笑ったかも。

8.ドランクドラゴン
少し前にも埼玉に来たことがあるらしく、でもどこだったか思い出せない鈴木を「頭が悪い」「俺は大阪やから分からんでもしゃーないけど」だのと罵倒しまくりの塚地。そして鈴木はファッションまで注意されるが「Tシャツにオレンジの部分があるからいいだろ!オレンジが入ってりゃ大概オシャレだよ」と独自の理論で反撃し失笑を買う。Tシャツのgのマークを指さされ、「グラムってなんやねん」と突っ込まれていたTシャツはたぶんこの「ユナイテッドアローズ×グラバカ・Wネーム」だな。僕も拓と同じく格闘技好きなのでたまたま気づけたのが嬉しくて書いてみたが、まあどうでもいい情報ですね。
そういえばオープニング、アンタッチャブルが出てきた時は「まずはアンタッチャブルだ!」という呼び込みの声で舞台に上がってきたのだけど、柴田が「今の声、ドランクドラゴンの鈴木くんなんだけど・・・アイツ、暗い!うつむいてマイク持ってさあ」みたいなことを言っていた。拓はあらゆる芸人にバカにされてそうでちょっとドキドキする。
フリートーク、コンビ名をよく間違えられるという話。「泥んこ泥棒」と呼ばれた話や、商店街の営業で「さあ、次はドラゴンボールだ!」と紹介をされて子供が集まってきた話。子供達から「ドラゴンボールまだ?」という空気が出てたけど、塚地を見て「ウーロンが来てるじゃん」となって助かったとか。そんな。
そのあと何本か小ネタをやったのだけど、中でも「恐竜時代」というネタがすごかった。ネタっていうか、2人でティラノサウルスっぽい動きするだけなんだけど。「えー、続きまして“恐竜時代(「アンギャー」とか鳴き真似しながら恐竜の動き)続きまして…」って別のネタに行くだけ。お客が笑いながらも「ええっ?」ってなってたのが面白かったです。塚地いわく「これは試しに恐竜のマネしたら、2人の顔と動きだけでもう完成かな、と」。しかもそれを他のネタの合間合間に何回もやって、3回目ぐらいからは「続きまして、“恐竜時代”」の声で拓だけモノマネ、塚地は冷静に棒立ち、それに気づいた拓が「1人でやらせんなよ!これ考えたの塚っちゃんだろ!」って。どこまでアドリブか分からないのが笑った。拓・・・。
そのあとお笑いオーディションのネタで終了。「年齢は?」「若い頃の高倉健と同じです」「わかんねーよ!」というやつね。あ、あと拓はコントの段取りも間違えて「先に特技を聞いてください!」って思いっきり訂正食らってた。拓がトークの終盤やたら時計見たりして、ちょっと流してる感じだったけど充分笑った。

このあと舞台に全員集合、せっかく集まったんだから絡みが見たかったけどサインボール投げで終了。そこがちょっと残念だったけど、でも充分におなかいっぱい。
アンタッチャブルおぎやはぎドランクドラゴンは「さすが!」っていう面白さで(全部見たことあったし)、それは別格とするとMVPは東京03かな。掘り出し物(ていうと失礼か)はキンコメ。どちらももっと見たい。