さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

lindaとは美しいという意味である

映画「リンダリンダリンダ
http://www.linda3.com/

ブルーハーツを映画に使うのはちょっとズルいし、リンダリンダを使っておいて盛り上がらないと悲しいし、もっと言えば「女子高生が文化祭で留学生とバンド組んでブルーハーツ」というのはつまらなく作るほうが難しいんでは…と見る前はちょっと斜に構えてたんですけど、それを恥じるぐらいに面白かったです。

はじめっくさんもsahyaさんも書いておられますが、全体的に映画の中の空気がすげーリアルだったですよ。僕はバンドというか音楽をやったことないのでそっち方面は全然わかんないですけど、高校生活や文化祭や「人ん家」に漂うあのユルさはものすごく良かった。ふつうに高校に通ったことがある人は必見。要するにみんな見ろってことですけど。僕は高校時代が暗黒だったので、ウォーターボーイズとかは青春すぎてウェーってなっちゃうんですけど、この映画は良い意味でまぶしくなかったですよ。

それと女子がみんなかわい過ぎる。特にペ・ドゥナさんのすっとぼけた感じと香椎由宇さんの怖いぐらいの綺麗さがたまらん。そういや2人とも目が印象的だなあ。ペ・ドゥナさんはギョロ目で香椎さんは「目力」って感じの目なんですけども。
あと湯川潮音さん。僕はこの人のことを知らなかったんですけど、あまりにも印象的な役なので映画見終わってからすぐ検索しまったぐらいのインパクト。予備知識なしで見に行って良かったと思います。うん、なんだろ、あれはとにかくびっくりしたんです。詳しくは書きませんけど、湯川さん出演シーンでは鳥肌が立ってしまったので、あれの為にまた映画館に行こうと思います。DVDも出たら買います。

で、湯川さんは「メインが霞んでしまうんでは…」というぐらいの鮮烈さだったんですけど、ちゃんとクライマックスも良かったです。設定を聞いた時点で「最後はブルーハーツ歌って盛り上がって終わるんだろ」と誰もが思うはずなんだけど、それでもすばらしかった。楽曲の力はデカいんでしょうけど、そんなことが気にならないぐらい可愛くてかっこよかったです。ブルーハーツ時代に「歌なんて誰でも歌えるからヴォーカリストになった。だから、誰にでも歌えるような歌しか歌わないんよ」とヒロトが言ってて、実際に曲としてはめちゃめちゃ簡単なんでしょうけど(映画の中でも3日しか練習してない)、それでも確実に盛り上がるのはすげえなあ…とは思いましたけど、確かに誰でも歌えるけども、ペ・ドゥナのあのキャラで歌われるとズルいよなあ…。

僕は昔やってた日記サイトが「リンダ」という名前で、その頃に使ってたアンテナのアカウントはまんま「lindalindalinda」だったし、あとこれは言わなきゃ誰も気づかないでしょうが、本サイトの背景色に和色図鑑から溝鼠(ドブネズミ)色をわざわざ使ってるような人間ですので、ちょっと正当な評価ではないかもしれませんが、個人的にはちょっと近年にないぐらいに感動して興奮してドキドキしっぱなしだったことだけはお伝えしておきます。あと、笑える映画とは思ってなかったのでお得感がありました。ピエールさん…。