さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

シグルイ6巻

シグルイ 6 (チャンピオンREDコミックス)

シグルイ 6 (チャンピオンREDコミックス)

とりあえず、こないだ「今月のチャンピオンREDは6巻の続きになるはず」って書いたんですけど、1話抜けてますわ。正直すまんかった。だって3〜5巻は6話ずつなのに、この巻はまた5話しか載ってなかったんだもの…。


で、この巻における虎眼vs伊良子をすげえ!と思った人は覚悟のススメにおける覚悟vs散様の一戦も読んだほうが良いというロクさんの一文を読みまして、ひさびさに『覚悟のススメ』の、そのふたりの最終決戦を読み返したんすけど、戦いが始まるまでの構成がすげえ似てるんすよ。まあ同じ人が描いてるから当たり前なのかもしれないけど。


まず睨み合いにページを割いて、ナレーションで盛り上げていくわけです。『シグルイ』でいえば「その鱗で その逆鱗で」とかその辺り。

『覚悟』の最終決戦での煽りもまた長かったけどかっこ良かった。
一部をむりやり『シグルイ』に当てはめるとこうです。

どちらが正義なのだ?


どちらが真実なのだ?


誰に答えることができよう?


誰に答えることができよう?


たったひとつだけわかっていることがある!


数刻の後にどちらかが果つるということ!


死合う運命(さだめ)の両戦士!


虎「愚弟!」
虎眼流・流れ星の構え


伊良子「鬼!」
逆流れの構え


虎眼「参れ!」


伊良子「応!」


一 撃 必 滅


いく「始まった!」

ていう感じでしっくり馴染むんですよ。

そしてここまで来て、こんな絶頂寸前まで来ておいて、一度回想シーンになってお互いの技の解説、ってことまで全く同じです。

覚悟のススメ』だと上の次のシーンが

『螺旋』
「これより零式防衛術打撃系必滅技『螺旋』 説明つかまつる!」

『因果』
「零式防衛術の優劣は威力の有る無しではない!」

ってお互い7ページずつぐらい使って解説ですから。

この「爆発を最高までもっていくために、睨み合いをナレーションのみで最高潮まで煽ってからさらに技の解説でもう一回グッと溜める」ことこそ、ロクさんも指摘していたように「もし開かんと欲すれば まずは蓋をすべし!」なのかもしれない。


まあそんなこんなで覚悟脳にひとたび切り替わってしまったら、どこを読んでも『覚悟』に見えてきて困るわけですよ。
僕の脳内では虎眼先生が「あたしはもうボケ老人じゃないの!魔神モードなのよ!」とか言いだすし、藤木が銃で撃たれた時には「体内に残された一個の零式鉄球が額を超鋼と化し弾丸を跳ね返した!」というシーンを妄想したし(これはおまけポスターのメタルペインの影響もあると思う)、今月号を読んでも「岩本虎眼を失って 虎眼流は弱くなったか? 否!断じて否!」と呟いてしまう。イン殺さんの「天国で 割腹!」と同じリズムで「血の海で 三つ指!」というのもあるし。


だけどこれだけ覚悟脳になっているのに、三天狗の「師匠!」「ここは拙者らが」のとこだけは、散様が「地 獄 開 始」って笑ってるシーンよりも漫☆画太郎キャラが「えーーー!」って言ってるほうが似合う。あそこは本当に凄まじい。