さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

昨日の話の続き。なんで僕がガンダム見たことないけどある程度の知識はあるか、について、「濃爆おたく先生(ISBN:4063490440)」という漫画についても語らなければ。
どんな漫画かと一言でいうと、「ガンダムファンもの」。「ガンダムもの」ではなく。「モテモテ王国」や「勝手に改蔵」にもオタ話は出てくるわけだが、この2作は主人公ではなく作者がオタなだけであるのに対し、この漫画は主人公がオタク…というかテーマがオタクなのでストレートだ。内容はただオタク達が「いかにガンダムが好きか」「なぜジオンは勝てなかったか」等を語ってるだけ。舞台は一応は高校で、主人公は高校教師・暴尾亜空(あばお・あくう)。
ストーリーを抜粋すると

「校長がエヴァキール議長と同じ声だから怖い」という同僚に対し「避難民キャンプでアムロに殺されるジオン兵と同じ声だから怖くない!」
暴尾の「妄想ガンプラを作って来い」という宿題に対し「黒いトリプルゾゴック」を作る生徒、「安易なんだよ」と落胆する暴尾。
そこに現れたのはファーストガンダムの全キャラにメガネをかけさせた実物大プラモを作る生徒。セイラ・マチルダから始まってミネバ(赤ん坊時)にまで!
暴尾「100点」
生徒「最初からかけてるジャブローの女医とシムス中位は作ってません」
暴尾「120点」
生徒「でもこのコは特別、アナハイム社・ニナの同僚(ベストオブ眼鏡ッ娘)」
暴尾「200点」
生徒「僕は言いたい!マンガとかの“ぶつかって眼鏡をはずしたら美人”というパターン、あれは違う!ぶつかって男がかけていた眼鏡が女の子に…眼鏡がかかったら美人!これを描くべきだ!だから全ての女キャラに眼鏡を!」
暴尾「その心の叫びに一万点!」

ストリートパフォーマンス集団・「叫ぶジオンの会」を率いる暴尾。
暴尾「諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだッ!なぜだ!」
ジオンの会メンバー「なぜだ!」
通行人A「?」
通行人B「はあ?」
通行人C「(坊やだからさ)」
通行人D「(坊やだからさ)」
暴尾「シャアが無能だからさ!」
メンバー「無能だからさ!」
通行人A「?」
通行人B「?」
通行人C「ぷっ」
通行人D「(おおおッドズル的)」
ヒロイン・擦符麗夜(こすぷ・れいや)「(あ、掴んだ)」
暴尾「ジオンと連邦軍パイロットの決定的な違いはなんだ!」
メンバー「なんだ!」
通行人A「なんだ?」
通行人B「能力?」
通行人C「度胸?」
通行人D「志?」
暴尾「詩人!」
メンバー「詩人!」
メンバー「『マッシュの魂よ 宇宙にとんで永遠に喜びの中を漂い給え』」
メンバー「『この風 この肌触りこそ 戦争よ』」
メンバー「『この海域(うみ)は泣いているのでしょうか 我々に何かを訴えたくて』」
通行人A「そうか、そうだよ!」
通行人B「ジオンのパイロットは皆詩人!」
通行人C「ガトー カリウスと共にソロモン湾に突入する無名のパイロットですら詩人!」
擦符「広がってる!ジェットパフォーマンスアタックの輪が広がってる!」
暴尾「我々は二十年公国(ジオン)軍に血を滾らせてきた!何故に!」
メンバー「何故に!」
通行人含め全員で「敗北してないからさジオンは!!!」

これが商業誌(マガジンZ)で連載されてたのは奇跡的。だけどガンオタでもない僕が十分に楽しめたのでこれは凄いことではなかろうか!
 
そもそもなんで僕がこんな漫画買ったかというと、過去に月刊マガジンでやってた「最狂超プロレスファン烈伝」って漫画が好きだったからです。そっちはそっちでプロレス“ファン”が主人公で、プロレスの悪口を言う人をレーダーで発見してボコる、とかそんな漫画。