さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

おぎやはぎBEST LIVE「JACK POT」レポ

急に思い立ってヤフオクでチケット取って行ってきました。
今までの単独ライブからチョイスしたものを映像として残す為のベストライブ、ラーメンズで言えば「零の箱式」にあたるものですかね。つまりビデオだかDVDが出るわけで、それ見るまで楽しみにしておきたい!って人はここから先は見ないように。あんまりネタバレはしないですけど。
仕事のせいでわりとギリギリに会場についたおかげで一番後ろの席に座ることになったのですが、そのせいで真後ろに関係者席があり、確認できた限りスピードワゴン小沢さん、キングオブコメディ今野さん、エレキコミック谷井さん等がいましたよ。やっつんベースボールキャップをかぶっていたけど、思いっきりモジャモジャがキャップの脇からハミ出ており、顔を隠す為に被ってるんだったら意味ねぇ〜と思いました。

コントは過去のライブ、「めがねびいき」「週末ロマンテイスト〜何が嫌いって顔が嫌い〜」「DOG LEG」から2・3本ずつ。えーと、ホモのやつとか痴漢のやつとか女子中学生に惚れるやつとかです。っていうとおぎやはぎが物凄い誤解されそうですね。あとはビデオ屋とか地球儀とか騙されやすい男とか。
個人的には漫才が見たかったですけど、単独ライブではコントしかやってないっぽいので残念。テレビでおぎやはぎに興味を持った人が「ネタも見たい!」と思ってこのベストのビデオを手に取った時には、漫才もあったほうがいいような気がするのだけど。
まあコントだけでもキモプリティーこと矢作さんのツッコミの言葉のチョイス、キモダンディーこと小木さんの言葉にしづらい危うさは堪能できたのだけど、仲良しっぷりが見れなかったのは残念であることよ。まあ前述のようにホモネタはありましたけど。「なんで好きでもないのに俺とやれんの?」「ホモでもあんまり俺とやらないよ?」
おぎやはぎの面白さは言葉選びとか気持ち悪さっていう、人によって評価の分かれる…要するに「微妙」としか言いようがない面白さで、爆笑することもあんまりないのだけど、それが味なことも確かなわけで。今日の会場も、おぎやはぎファンが集まってるはずなのにドカーンとはあまりならなかったけど、クスクス笑ったりニヤニヤしたり引き笑いしたりするのがおぎやはぎの楽しみ方なのでしょう、きっと。
僕の前のお客さんなんかは、口を押さえて笑いこらえてましたし。ここ、ライブ会場だから笑ってもいいのに…なんでそんなことに?とちょっと考えたのですけど、その原因はたぶん小木さんで、例えば動きとか見た目で笑いをとるシーンが今日も何回かあったのですけど、その動きがものすごく中途半端なのですよ。ダンスにしても例えばラーメンズはキッチリと面白い動きをするから面白いのだけど、小木さんの場合はちゃんと踊れてないから面白い。つまり「笑わせてる」より「笑われてる」のほうが近いのですね。だから本人がその「変さ」を自覚していているうえでのことであっても、「笑っちゃいけないんじゃないか」みたいな気持ちになって、その結果が「口を押さえて笑う」ではないかと。あ、もちろんそれが悪いってことではなくて、むしろそれが許されてる小木さんのポジションはすげー羨ましいです。ズルい。あと小木さんの過剰というか不自然な、いやむしろ演技しているかどうかもよく分からない演技力も小木さんだから許されていると思う。あれは特にラーメンズバナナマンに混じると妙に浮いてるんだけど。

そして「JACK POTはこれで終了です」の文字とともに割とあっさりめに終わるも、「ここからは特別公演でお楽しみください」の文字のあとにすぐに東京03の飯塚さんが登場。このライブ、「客演あり」とは発表されていたけどそれが誰かは公式には明らかにされておらず、先日のトークイベントでおぎやはぎが「『東京ヌード』のネタもやります」と発言していた(id:sahya:20040903#p1)みたいですが、飯塚さんを見るまでは誰が出るかは確信は持ってなかったわけです。ちなみに「東京ヌード」とはおぎやはぎドランクドラゴンアルファルファアルファルファに一人増えたのが東京03)でのユニットコントであり、2組ともゲストなら豪華すぎだろ!ってことで。1人増えてるし。飯塚さんは「中説をつとめさせていただきます」「おぎやはぎの単独ライブでのお客様の意見を紹介させていただきます」「『思ったよりイヤミじゃなかった』(ニヤリ)」「『矢作さんのイヤミに小木さんがさわやかに対応していて良かった』(ニヤリ)」「『小木さんが元FBIということを鼻にかけてなくてとても好感が持てた』(ニヤリ)」などと適当なことを言って退場。

そして結果から言えば東京03ドランクドラゴンもゲストで、「東京ヌード」の喫茶店ネタと体育館(橘バトミントンクラブ)ネタと「パッション舞踏書き」を。「パッション」の教師役は角田さんに変更になってました。って元を見た人が少ないだろうけど一応書いてみた。
今までクスクス笑いが多かったものの、この特別公演部分は思いっきり笑えて良かったです。客の反応見ながらなんとなくビクビクしてたんだけどそれも無くなったし。みんなゲラゲラ笑ってた。おぎやはぎの微妙さに比べると、ドラドラ塚地や東京03飯塚のなんと分かりやすいことか。声を張ってギャグがギャグであることを主張しているとでもいいましょうか。どっちが良いとかではないんだろうけど、前半で長い間おぎやはぎワールドが続いた後に見るとものすごく力強く見えて、思いっきり笑ってしまったよ。
しかし今回のライブで一番の笑いを取ったのは、その2人でもおぎやはぎでもなく。前述の「パッション」のコントで書道対決みたいなシーンがあるのだけど、矢作が書いた壁の半紙を取り外して小木が書けるようにする、という役がドラドラ鈴木拓で、そこで拓はモタモタしたあげく、半紙をビリっと破っちゃったんですよ。えーっ。それがあろうことか今日のライブで一番。ドッカーンですよ。このコントでは拓はセリフも全く無いし、出番は本当にそこだけなのに…。それでも他の出演者が笑いをこらえるのに必死で進行が一時止まるほどの破壊力。ああ、小木の気持ち悪さを超える天然の怖さよ。