さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

というわけでレイブ窮に行ってまいりましたのでレポを書きます。
http://www.ultrasync.net/que/
まず話は数日前にさかのぼりまして、その頃はまだ行くかどうか迷っていたんですけど(寒そうだからという老人みたいな理由)イベント当日はDJ岩倉の誕生日ということを聞いて思いついたことがあったので行く決意を固めました。変な動機。
その思いついたこととは誕生日プレゼントに「あの肉」をあげよう、そして会場ではバーベキューもあるのでそこで食ってもらおう、ということであります。
参考:はてなキーワード「あの肉」
さっそくインターネットで調べると、買うのには3〜4日前に予約が必要とのこと。これを思いついたのが既に2日前、でもこれを逃すとまた買おうなんて思わないと思うので、モチベーションが高まってる間にダメもとでお店に電話してみました。ちなみにいち早く電話したかったので職場から営業終了後に電話しました、すみません。
僕「あの〜、ちょっとお聞きしたいんですが」
店主「・・・あの肉のこと?」
まだ何も言ってないのになぜかバレバレでした。どんだけ問い合わせが多いんだ。そうそう、その肉その肉。マンモス肉。
僕「ええ、予約が必要って聞いたんですけど…」
店主「(さえぎるように)いつ欲しいの?」
さっきから気になってるんですが、なんでお店の人はタメ口なんでしょうかね。肉を売る人がそんなに偉いのか。まあマンモス肉を扱える人だから偉くないわけがないんですけど。
僕「えっと、明後日の土曜に欲しいんですけど・・・無理ですよね?」
店主「うーん、予約がいっぱいあるからねえ・・・(何かを調べてる雰囲気)」
需要と供給のバランスが合ってないのでしょう、最近はマンモスも数が減っているし・・・。
店主「土曜か、うん、1個だけならなんとか」
やった。肉ゲット。ネット上で「6人で食いきれなかった」等のレポートを見かけていたし、1個で充分ですよ。6人分あれば食いしん坊DJこと岩倉君(DJ中、常にコッペパンを頬張ってることでお馴染み)も満足のはず。

そういうわけで当日、ちょっと早めに家を出て肉を受け取りに。「わざわざ予約してしかも路線的に遠回りしてプレゼント用の肉を買いに行く俺」にほどよい自己満足感を覚えつつ店に着くと、店の表に「あの肉・ケロロ軍曹バージョン」と書かれたオブジェ(写真)が吊るされているのを発見。
いや、「バージョン」て言われても。一応この店は神戸牛が売りで、店頭では先客の奥様が「○○(どっか忘れたけど高級住宅街の地名)の××さんの奥様に紹介されて遠いとこからコチラの肉を買いに来ましたのよ」なんて話もしてたし、実際に高い肉ばっかり売ってたんだけど、このケロロ軍曹で全て台無しじゃなかろうか。つうか肉なのか何なのかわかんねえよ。
ということを考えたけど表情にはいっさい出さずに予約した肉を購入。店のショーケースに「あそ棒シリーズ・あの肉」と書かれた札があり、「あそ棒」というダジャレネーミングに不意をつかれ、平静を装うのは大変でした。店主によると「この肉はバーベキューで食べるのがベスト」とのこと。そりゃあマンモス肉を上品に食うわけにはいかんですね。
そして電車で二子玉川へ向かう。高級肉を持っていると暴漢に襲われないか心配でしたがなんとか無事、会場に到着しました。僕が着いた頃にはまだ準備が出来てなかったですが、鳥居(入り口代わり)を立てるのを手伝わせてもらったりして「文化祭欲」みたいなものが満たされて楽しかったです。大人になるとこういうのはなかなか味わえないですからね。
会場の雰囲気は写真のような感じ。ほんとにタダの川原なので、周りにはバーベキューをしている家族連れなどがいる中に設置されたDJブース、ブルーシートの上でマージャン、バックには電車が走るというシュールな光景。「戦争には負けたけど頑張ってます」みたいな、ここから何か生まれそうな異常な空気が凄かった。
そんな会場の中で異彩を放っていたのが、九十九式管理人、宮本さん(元バーテン)によるTHE ニンジャBAR。「ニンジャバー」という単語は監獄居酒屋を連想させられるけどどうなんだろう、監獄居酒屋は店が牢屋っぽい作りだったり客が手錠をかけられたりする店らしいけども、ニンジャBARはメニューが巻物だったり酒に毒が盛ってあって暗殺されかけたり店主が巨大な凧に乗っていたりするのかな?と思ったけど、いたって普通の(まともな、という意味です)バーでした。メニューも思った以上に豊富で、準備の大変さ等を考えると尊敬に値すると思います。宮本さんはきっちりバーテンの衣装で格好良かったけど、会場全体が非常にルンペン臭の漂うイベントだったのでその対比がちょっと面白かった。そういえば九十九式は3年ぐらい読んでるのになんで宮本さんが忍者キャラなのかはいまだに全く知らないし、さらに言えば拡声器で「ただ今よりニンジャの経営するニンジャバーが開店いたします」というアナウンスがあったりしたけど、たまたまそこにいた部外者の家族連れ達は「え?忍者がバーを!?」と混乱したのではないだろうか…等とどうでもいい心配をした。

さてイベントのレポは程々に(ひどい)、自分内メインの肉の話に戻します。そんな引っ張るほどの話題でもないですけども。包みを開けるとこんな感じ(→)でした。おお、実物を見るとやはり感動する。現実感の無さというか、漫画っぽさというか、体力が回復しそうなアイテムっぽさが非常に素晴らしい。欲を言えば両側に骨がついていて欲しいですが。ちなみに味は半分がゴマ、半分がチョリソー。マンモスの体の複雑さに感動。
焼いてる光景はこんな感じ。後ろの手羽先と比べると巨大さが分かっていただけると思います。というかこんなシルエットなのでどう考えても表面しか火が通らないわけで、ちょっとずつ切り取りながら、というのが正しい食べ方だそうです。実は現場に包丁やナイフの類が無くて、一時はどうなることかと思っていたのですが、なぜかゴトウさんがナイフを持っていたおかげで助かりました、十得ナイフ(だったと思う)を懐に常備しているのはオタクらしいなあ、と妙な感心をした次第であります。
でもナイフを入れる前に、岩倉君(常に口の周りにケチャップがついていることでお馴染み)に食べてもらうことに。骨をつかんでガブリといくのがダイナミックでいい感じ。でも実際は、こんな大きいものはよっぽど口が大きくないと食べることはできず、さしもの岩倉君(別にデブじゃないことでお馴染み)も小さく歯型をつけただけ。普通にナイフで切ってみんなで食べましたとさ。そして味はといえばぶっちゃけ中身は普通にソーセージ的なものなので、普通の美味しさでした。たぶん1人で食べたら量がどうこうじゃなくて飽きるんではないかと思うけど。それでもみんなでこういう場で食べるには楽しい。要するにパーティーグッズですな。
ゆでたまご先生のグルマンくん「どんな子供でも牛肉だけは食べるはず」という偏見に満ちたセリフがありますが、マンモス肉こそどんな人でも喜んでくれるという自信があったのでめでたしめでたしです。ま、所詮は一発ネタですが。