さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

大切なこともどうでもいいこともみんな漫画に教わった

id:marginalismさんからコミックバトンがまわってきたので書きます。
id:hotcakeさん・id:hirotashiからReading Batonなるものもまわってきていたのですが(一ヶ月近く前に!)、内容かぶるからこれで堪忍したってください。

参考:はてなキーワード・Comic Baton

1.Total volume of comic on my Bookshelf(本棚に入ってる漫画単行本の冊数)
たぶん今の部屋には200とか300だと思いますけど、「美味しんぼ」だけで100冊弱ありますからね…。昔はもっとあったんですけど、お金がないのと置く場所がないので売りまくって、読みたいのは漫画喫茶で済ませるようにしてるんですけど、やっぱ何度も読まないと考察とか感情移入とかしにくいので、お金が欲しいなあ、と思います。

2.Comic thought to be interesting now(今面白い漫画)

おおきく振りかぶって (3)

おおきく振りかぶって (3)

高校野球漫画なんですけど、試合以外の、練習とか合宿とかそういうシーンが好き。男同士をうずまく感情が不必要なまでに濃すぎる。たぶんこの作者は高校野球が好きというより高校球児が好きな変態だと思います。作者は女性なんですけど、男の子同士の世界が大好きだけど混ざれなかったのを監督に投影してるのかなあ、とか勝手に思ってるけどどうなんでしょうね。ホモ漫画って言われるのもしょうがない場面は多々あるんだけど、腐女子視点ともまた違う気がします。サークルクラッシャー漫画「ヤサシイワタシ」も実話が元らしいし、なんかこの作者には「業」みたいなのを感じます。その反面、最新のスポーツ理論も取り込んでて、食事時の脳内物質の出し方・体温の上げ方・神経の鍛え方とか読んで「へえー」って感心できるので、理論派野球漫画が好きな人でも楽しめるはず。

団地ともお (4) (ビッグコミックス)

団地ともお (4) (ビッグコミックス)

小学生漫画なんですけども、なんで大人なのに小学生っぽい行動をあれほどまでに描けるのかが不思議でなりません。こういう無駄で意味不明な行動したり不必要な嘘ついたりしたなあ、とか。ちびまるこちゃんを読んだときのノスタルジーとはまた別の何かがあるんですけども上手く説明できません。あと最近では「ともおは物心つくのが遅かったからなあ・・・」っていうセリフが好きです。

この漫画はホントに波が激しくて、つまんない時は怒りさえ覚えるんだけど(期待してなかったら怒りませんけど)、雑誌掲載分が「今面白い漫画」には当てはまる時期なので。まあ面白い時期ってたいがいは初代絡みなんですけどね。でも「2000万パワーズ」っていうかっこいいタッグチーム名を聞いて胸躍らない同世代の人がいるかってんだ。

3.The last comic I bought (最後に買った漫画)

魔人探偵脳噛ネウロ (1) (ジャンプ・コミックス)

魔人探偵脳噛ネウロ (1) (ジャンプ・コミックス)

連載時はちらっとしか読んでなくて、魔界の道具を使ってPCからデータを取り出したりしてたから、探偵漫画として成立してるのかなあ・・・とか思って読んでみたら、著者近影のとこで「推理物の皮を被った娯楽漫画」「事件の説明を飛ばしながらお読み下さい」って書いててスッキリしました。あと古本を入れていいなら「ぼくんち」(西原理恵子)のほうが最近。

4.Five comic I read to a lot, or that mean a lot to me (よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画)

覚悟のススメ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

覚悟のススメ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

僕の生涯ベストワンは今の所この漫画です。
どうでもいい話ですが、ネットをやり始めた頃にこの漫画を読んだせいで、何かでアカウントを取る機会があったらやたら「kakugo」とか入れてました。僕の姉はなんかの暗証番号を入れるときに好きな芸能人の誕生日を入れてて、それを見て気持ち悪がってたんですが全く笑えないですね。話がそれた。あとは「最高の悪役といえばジョジョに出てくるディオだよね」という人がいる度に「散様も最後にいい奴にならなければディオを超えることができたのに・・・」と悔しがっていました。
山口貴由先生はシグルイもいいけど覚悟もね」と何度も言ってるとおり、どうしても比べてしまうんですが、シグルイになくて覚悟(と、シグルイ以外の山口作品)にあるものはマヌケさです。かわいらしさと言いかえてもいい。シグルイは過剰すぎて笑えることはあっても、基本的には殺伐としてるじゃないですか。「G(ジャイアント)・さらば」とか「髪を切ったあたしはもう女の子じゃないの!魔神モードなのよ!」とかにあたる部分がないのです。前に「覚悟のススメを構成する過剰さの要素は、『特撮・日本軍・ヤンキー・宝塚』だ」みたいなことを書いたのですが、特にヤンキー的なかわいさ・マヌケさ部分が好きなのです。「悟空道」なら「仏契(ぶっちぎり)」とかもろヤンキーですよね。まあ原作付きだからしょうがない部分もあるのだろうですけども。

大甲子園 (21) (少年チャンピオン・コミックス)

大甲子園 (21) (少年チャンピオン・コミックス)

僕はドカベンで野球を覚えました。水島新司先生は「岩鬼を三振させる予定だったんですけど、打席に立たせてみたらホームラン打っちゃったんですよ!アレには驚いたなあ」とか平気で言える人なので好きです。
ドカベン」じゃなくて続編の「大甲子園」を選んだのは、こっちに収録されている明訓高校VS室戸学習塾が大好きだからです。殿馬が犬飼三兄弟の末っ子・知三郎に翻弄されるのが好きなんですよ。だってあの天才・殿馬が、クソ生意気な眼鏡小僧(しかも野球はじめたばっかり)に知性と奇策でやられっぱなしなんですよ!!しかも殿馬は本当にいいとこなしで終わるのに、微笑三太郎が「なんとなく相性がいいから」という理由で4打数4安打(うろ覚えだけどそんな感じ)、「ええー!特に漫画的なエピソードが勝因にならないのかよ!でもこれは『現実の野球ってそんなもん』っていうのを描きたいのかな・・・」って思ってしまったので水島先生は天才。

プロレススーパースター列伝 (5) (講談社漫画文庫)

プロレススーパースター列伝 (5) (講談社漫画文庫)

「わたしがプロレスをとおして追求するのは、たんなる強さや勝敗よりも、もっと壮大な男のロマンである。(アントニオ猪木・談)」
これはプロレスを知らない人にこそ読んで欲しくて、例えばココを読んで、笑えるんだけど、なんか異常にロマンを感じる部分が少しでも伝わればいいなとは思います。僕はオタ特有の自分の好きなものを人に押し付ける性格なので、この漫画をある女子(漫画は好きだけどプロレスは知らない)に貸したんですけど「電車の中で読んでて力道山と馬場・猪木のエピソードで泣いた」と言われ、僕はそれを聞いて笑ってしまったのでした。そんな漫画。
現代のプロレスラーが主人公で「列伝」が描けるかっていったら絶対にダメで、かといって格闘家でもだめなんですよ。僕がPRIDEを見ても感情移入できないのは、列伝の主人公になれる人がいないからなんですよ。壮絶な過去も必殺技誕生秘話もないし。まあ選手に責任があるわけでもなくて、時代のせいも多分にあるわけですが。でも闘魂三銃士あたりならギリギリ列伝に入る資格があるな、と思っていたので、橋本真也の死は本当に悲しい。合掌。

濃爆おたく先生 1 (マガジンZコミックス)

濃爆おたく先生 1 (マガジンZコミックス)

ガンダム漫画ならぬガンダムファン漫画。しかも「ガンダムはこういうところが面白いんですよ」という説明を全くすることもなく、ただガンダムが過剰に好きな人の日常を書いてるだけ。それでも、僕みたいなガンダムを知らない人にも愛が伝わり、血が滾るんだからすごい。作中で「オタクは知識を語るな愛を語れ」というセリフがあるんですけど、それを地で行く漫画です。
漫画なり映画なりアイドルなりを紹介・推薦している文章って説明やマメ知識や裏話を入れちゃいがちなんですけども、心が動かされるものはいつだって愛が溢れているのみで、そこ説明は要らないのです。いや、紹介する気すらない時のほうが愛が伝わることの方が多いんだなあ…ということに気づかされる漫画です。そしてこのバトン企画で僕がそれを実行できていたかというと…。

キン肉マン (1) (集英社文庫―コミック版)

キン肉マン (1) (集英社文庫―コミック版)

id:hurricanemixer:20040531:1085948962でさんざん語ったし、「今週のキン肉マン2世」を書くときにもちょこちょこ思い出話等を挟んでるんですけども、まだ語ろうと思えばいくらでも語れます。なぜならいまだに何度も読み返してるから・・・!まあ、でもゆでたまご作品の中で何度も読もうと思うのはキン肉マンと「闘将!拉麺男」の途中までで、それ以外は本当にたまーにしか読まないぐらい面白くなかったりするので、僕はゆで先生を妄信しているわけではないのですよ、ということは言っておきたかった。

5.Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す5名)
いやー、もうバトンはいいんじゃないっすかね。というわけでこれを読んでるあなたに渡すのでやりたい人は適当にやってください。