さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

追悼ケンドーコバヤシさん

四月に大阪で放送された番組のDVD化。それにしてもこんだけおもしろいものを東京でやんなかったり、逆に『すべらない話』を大阪でやらなかったり…日本は広いなあ…。

タイトルに「追悼」とある通り、まず冒頭に「ケンドーコバヤシ急逝」のニュース。ニュースの続きで「大阪では『池乃めだか、プチ整形』以来の号外が…」と言ったりしてるからすぐに悪ふざけなのは分かるはずだけど、番組の絵ヅラ自体は追悼ムードなので、勘違いする人とか苦情を言う人もいそうな感じ。それでも「死んだ」という設定のまま最後まで貫き通すのは、現代ではなかなか難しそうなのですごいと思った。さすが「ミスターやりたい放題」。

番組はケンコバ旧知の芸人達が、ケンドーコバヤシ研究家の武者震崎淳(むしゃぶるいざき・じゅん=ケンドーコバヤシ本人)さんとともにケンコバの生涯を振り替える構成。
スタジオではみんな喪服だし、背景にはお花やケンコバの「在りし日」の写真がたくさんかざってある。そんな厳粛な空気の中では、ケンコバの一生を紹介した映像がどんなにふざけていようが、追悼大喜利をやろうが、ご焼香にハードゲイが来ようが、みんな笑わない、もしくは笑いをこらえようとするのでその雰囲気がめちゃくちゃ笑える。ものすごい真面目な顔で

バッファロー吾郎・木村「あの…お父さんを殺すくだりとか、『北斗の拳』というマンガの聖帝サウザーの生い立ちに似てるんですけど…」
武者震崎「(とぼけて)セイ、テイ…?まあ、彼の生き様をモデルにしたエンターテイメント作品は多いからね、他にも『ロッキー』とかね」
木村「『ロッキー』はボクシング…」
武者震崎「ボクシングというか、彼は生前、肉を殴るのが趣味だったみたいな」

というやりとりを追悼ムードの中でやられても!


次の『ガキの使い』の罰ゲームは『笑ってはいけないお葬式』でやればいいのに、と思ったけどそれは『ごっつええ感じ』の『しょうた!』だなあ…。