さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

オフ喜利ゴールデンウィーク・地獄の2番勝負

http://offgiri.jugem.jp/
いまだ興奮が覚めません。終わりました。終わった。終わったー!わー! あんなイベントに関われたことを誇りに思うし、いろんな都合があるとはいえ、来れなかった人には「なんであの場にいなかったの!?もったいないよ!」と逆ギレしたい。 それぐらいにすごいものを見てしまいました。

あとこのイベントは「インターネットでおもしろい人はオフラインでもおもしろいのか」、つまりネットにとどまらず世間と戦うという壮大なテーマがあったわけですが、なんと雑誌連載が決まりました。週刊アスキー・6月6日発売号から、毎週見開きモノクロ2ページです。えーっ!?コーナー名は『 Web0.2 』です。よろしくお願いします。
ちなみに手前味噌ですが、アスキーさんから声がかかったきっかけは僕のレポでございます。「このクオリティのイベントならいつか誰かが拾ってくれる」と信じ、「だけど世間との繋がりはライブの他にレポしかない」というわけで、誰に見られても良いように渾身のレポを書いた甲斐があったってもんです。「こんなんノーギャラでやる仕事量じゃない」と愚痴った日々よ、さらば!まあレポはクリエイティブ能力は全く必要なくて、「バカみたいにめんどくさい」ということにだけ打ち勝てば誰でも書けるレポだけども!


さて、イベントの話です。詳細なレポはあとで書くとして、ええ、書きますとも、とりあえず流れだけでも報告です。あ、えーと今回はいろいろとドラマがあったんですが勝敗のネタバレも書きます。それ知らずに詳細なレポを待ったほうがいいかも知れません。


まず昼の「出張@ラブサミ」の話。
これは「通りすがりの見知らぬ親子連れやちびっ子の前で大喜利を行なう」という拷問のようなイベントでしたが、みんなよく頑張ってくれました。

タッグトーナメントの第1試合は館長・ゴトウの「一流道場」VS岩倉・原宿の「いち核」。そして今回は観客の拍手の量で判定を決めるシステムだったんですが、いきなり互角の判定。そこを司会の麻草が機転をきかせて、一番前にいたチビっ子に「どっちがおもしろかった?」とたずねると、「いちじく」と言われ、間違ってるけど「いち核」チーム勝利。シングル2連覇の館長がここでまさかの脱落。
続いてヤスノリ・チョリ蔵の「俺パンチョリソー」VS藤崎・コウイチの「犬填」。これも見てる限りは僅差だったように思うけども、「犬填」の拍手の量はなんとほとんどゼロ。藤崎が「手足のない子供」他、ここに書けないフレーズを連発したのが原因か。まあ昼間っから、しかもこんな環境で普段とまったく同じ姿勢だったのは尊敬に値する。

そして決勝は「いち核」VS「俺パンチョリソー」。オーバー30チームが1回線で全滅したのが印象的。
連中が得意とするシモ・不謹慎・オタ・ネット用語が自然と封じられる中、普段からその辺のネタを使わないヤスノリさんと、オールマイティなチョリ蔵を擁する正統派コンビ・「俺パンチョリソー」が優勝。

進行は正直悪かったとは思うし、慣れない環境でみんなパワーダウンしてたとは思うんだけど、通りすがりの人達に「なにやってるんだろう」と思わせるには十分な熱量で、100人ぐらいのお客さんに来てもらえました。つうか素人が初めてああいう環境でやったにしては十分よくやったんではないか…とは思うんだけど、彼らがあんなもんと思われたら悲しいかなー、という感じです。でもみんな良い経験にはなったはず。


ここで「前日の夜に眠れなかった」という参加者たちはいったん帰宅して仮眠。僕もヤング家で休憩。

そして時間になり、夜の会場に向かう電車待ちをしてた時、僕のかぶってた帽子が強風に吹き飛ばされて線路に落ちたんですよ。そんなベタなハプニングに「こんなベタなことって本当にあるんだなー、なんか縁起悪いわー」ってヘコんでたんだけど、

ヤング「いや、『寒い』とか『すべる』は言ったらダメだけど『落ちる』だから良いんだよ!」
松本「そうか!」
ヤング「イベントもうまく落ちるよ!なんかこの帽子ぐらいベタな感じで落ちるよ!」
松本「ベタでもなんでもいいから落ちるといいね!」

で、駅員さんに帽子を拾ってもらったら白い帽子に汚れてたので

松本「今まで真っ白だったのにヨゴレに!?」

とか言ってて、あれでかなり楽になった。いま考えると完全にオープニングの掴みで使う用の話だよこれ。まあイベントはベタなオチもつかなかったしヨゴレにもならなかったし、そもそも元が真っ白でもないんですけど。


そして夜。今回は構成が非常にごちゃごちゃしてたんですけども、まずはオープニング、昼間の8人のうち、敗戦チームの発言数が少なかったコウイチ・ゴトウを除いた6人でエキシビジョン大喜利。これは昼間に言いたいこと言えない反動もあったのか、みんな伸び伸びとやってた。つつがなく終了。


今回は「ゲスト4名と一般参加による予選」→「予選を勝ち抜いた3名+昼の8人にヂルを加えたレギュラー9人、計12人でタイマン勝負」→「勝ち抜いた6人でいつもの形式で決勝」、という流れ。


まず予選。レギュラー陣のオープニング大喜利を見たにも関わらず「出たい」という男の中の男どもが思ったより全然いた。計20人ぐらいかな?

今回のイベントでいちばん不安だったのは「一般参加が誰もいなかったらどうしよう」「あるいはレベルが低かったらどうしよう」て部分につきるんだけど、その悩みは「応募総数はそれなりにあったのに、抽選で選ばれた人がみんなおもしろい」っていう奇蹟によって解決しました。ミラクル過ぎる。普通あんな場に自分から出たいって言えないし、出ても喋れなくなると思うんだけど、皆さん普通にすべりを恐れずに発言してくれました。超ありがとう。

まず、一般参加枠があることすら知らず、当日の夕方に思い付きでフラリと九州から飛行機で現われた『Numeri』のpatoさんが抽選で選ばれた奇蹟。超大物がそんな形で現れたお得感!
そしてぶっちゃけ「人が足りなかったりしたらアレだから、もし良ければ客から一般参加枠で出てよ」と個人的に頼んでいた、『STAY GOLD!』 のたけし君もうまいこと抽選に残ってくれました。おもしろ度を信頼して頼んだのに(でも普通にチケット買ってもらってますよ)抽選で落ちてたら悔やんでも悔やみきれないよ!

その他、元『LINE ON』ササキさん、『みかんの星』の小島さん、あと前回お題作成を依頼した『POGO STICKS夢現カチューシャ』ビダさん等、大物・知り合い・関係者ばかりが残るという、誰がどう見ても八百長丸出しの抽選だったけど、本当に仕込み一切無し!アシの永田と僕の引きの強さが恐い!たぶん明日とか普通に工事現場から鉄骨が落ちてくると思う。


予選Aグループ / K ササキ たけし ハニー 四万十川 ヨッピー
予選Bグループ / pato ユッケ ササキ 小島 アカハネ ケビオ


この中から、「出演者・審査員が話し合い、印象点で次を見たい3人を決める」という形式だったんですけども、ゲスト枠から四万十川・ケビオの2人、そしてまさかの一般枠からたけしが生き残り。

ここで抽選を行うと、一般枠・たけしが、前回・前々回2連覇・館長と当たってしまう。対戦が決定した時点で「あーあ」「まあしょうがないよ」「ご愁傷さま(笑)」みたいな空気が流れてたのに、なんとここでまさかの館長超え!巨星・墜つ!「絶対王者」「不沈艦」「人間山脈」「ピープルズ・チャンピオン」と呼ばれ、「このルールでは館長が強すぎるので変えたほうがいいのでは」「これは館長で持ってるイベント」とまで言われた男が、言い方は悪いけどポッと出の無名の新人に敗れるサプライズ。観客も控え室も大騒ぎ。これも組み合わせの奇蹟だった。しかもラッキーパンチではなく、たけし渾身の3連打という説得力のある勝ち方で観客も納得。いやー、歴史が変わる瞬間は鳥肌たった。ラブサミ関連で館長が当日夜の準備に参加できず、「僕らにできることは館長に気持ち良く出演できる環境を作るだけ」とか言ってたのに…。あと僕は人間道場のイベントを2度ほど見に行って、素人のはずなのに普通にトークライブをする姿に驚き、オフ喜利連覇してるのにさらに対観客能力をみがいている…そりゃみんな勝てるわけねえよ…という話を今回の締めの挨拶にしよう、どうせ館長が優勝だろうし…とさえ思っていたのに、台無しにされてラストは無難なことを言うしかなくなって嬉しい悲鳴をあげたのだった。バカ!でもよくやった!好きだ!

タイマンバトルの結果は以下の通り。

○ヤスノリ VS 原宿●
○たけし VS 館長●
●藤崎 VS チョリ蔵○
○ヂル VS ケビオ●
●コウイチ VS 岩倉○
○ゴトウ VS 四万十川

特筆すべきはゲスト枠・四万十川の大爆発。お題を無視した答えに最初はキョトンとしてた観客も、お題を無視して「カニ」と言い続ける等の奇行に「どうやらこの人は頭がおかしいらしい」と分かってからは四万十川が何を言っても爆笑。柿ピーを食べる姿にさえ笑いが起こるという、このイベントの趣旨すら疑われる存在に。
そしてタイマンでは「鬼ヶ島についた桃太郎が唖然。いったい何が?」という割とどんな答えかたもできるお題があたった奇蹟。それに「ビヨーン」「パッパー」と意味不明の答えを続ける四万十川篤彦。客からはウケてたけど大喜利的には全く評価できなかったので敗退したけども、呼んで良かったよ!


ヤスノリ・たけし・チョリ蔵・ヂル・岩倉・ゴトウの6人で決勝。

この決勝の奇跡のおもしろさは後日レポで見ていただくとして、優勝はチョリ蔵。初回は準優勝、前回は予選5位で脱落というところからの浮上というドラマチックさ!2位以下を引き離しての圧勝!しかも昼の部の優勝と合わせて2冠!おめでとう!

個人的に僕は彼の大ファンで、彼の天才的センス、潔癖なぐらい「正しいおもしろ」にこだわる求道性、あと顔(おもにアゴの長さ)のおもしろさについてはずっと言ってるんだけど、いまいち世間に届いてなかったので僕まで報われた気になりました。ここまでのイベントも奇跡の連続だったけど、まさか個人的にこんなうれしいラストとは。なんだよこのイベント。 あとサイト更新してください。

そしてチョリ蔵はちょっと圧倒的だったけど、2位以下は大混戦。得点でいえば、チョリ蔵139・ヂル99・ゴトウ98・岩倉95・ヤスノリ94・たけし91という横一線。そしてここでも「岩倉・3回連続4位」というプチ奇蹟。

あと前回は下位だったヂルさんの躍進もうれしい。人はここまでヘコめるのかというぐらいにヘコんでたゲスト陣も、今回の経験を活かせば全然いけると思う。今回まさかの敗北を喫した館長が悔しさをバネにされるととんでもない化物が生まれるだろうし、大喜利と同じぐらいに人間ドラマがおもしろくなってきた。


はっきり言って抽選とか対戦の組み合わせの妙から生まれた部分も大きいから、この奇蹟を超えるイベントはもう2度とできないんじゃないか…と不安になってますよ。準備じゃどうにもならない。レギュラー・ゲスト・飛び入り参加者・司会・アシ・スタッフ・お題投稿者の皆様・お客さんと同じぐらい神様に感謝。みなさん本当にありがとうございました!そしてお疲れさまでした!特に神、お疲れ!次回は夏にお会いしましょう。それまでにはレポ書きます。それじゃいつものやついくぞー!オー!フー!ギー!リー!(まばら)