大日本プロレスとの全面対抗戦『マッスルキングダム・インフロントオブ東京ドーム』編
休憩終わり。
VTR。控え室でメソメソ泣いているマッスル勢。ここに鶴見亜門登場。
亜門「確かに松野さんの件は残念だった…」
会場・笑い。
亜門「だけどお前らが真剣にプロレスと向かい合った結果じゃないか。立て!お前らに見せたいものがある。ちょっとリングへ来い」
リングに移動。
亜門「あけましておめでとうございます!マッスル総合演出・鶴見亜門です。私ですね、このマッスルを坂井たちに任せようと思ったんですが、前半の頑張りを見てもう一度彼らのために頑張ろうと決心しました!」
本多「亜門さん、見せたいものってなんですか?」
亜門「お前らさ、後楽園ホールとか下北沢タウンホールだけじゃなく、大きいとこでやってみたいと思わない?」
本多「確かにこの人(坂井)は年末に武道館でやりたいとか言ってましたけど、そんなの夢のまた夢ですよ」
亜門「そうなんだよ、地道に興行のクオリティを上げるなんてチマチマしたやりかたじゃあ、夢のまた夢なんだよなあ」
本多「じゃあどうすればいいんですか?」
亜門「そんなの簡単だよ、他の団体を潰せばいいんだよ!日本にマッスルしかプロレス団体がなくなれば、みんなマッスルを見に来るだろ?えー、ここからは皆さんも一緒に聞いてくださいね。現在我々は東京でしか興行をおこなってません。これは首都圏以外での知名度が低いことの他にも問題があります。全国津々浦々にプロレス団体があって、その団体がその地方での興行権を牛耳ってるんですね。しかしいつまでも東京だけでやっていても頭打ちです。ということは他の団体を潰せばいいんです」
坂井「あ、信長の野望的な…」
亜門「そういうこと!まずはどこからにするかな。まあ順番からいうと神奈川だよな。神奈川に本拠地を置く、日本を代表するデスマッチ団体・大日本プロレス興行株式会社をぶっ潰そうと思っている!」
坂井「ええー!」
ここで大日本プロレスのエース・伊東竜二、黒天使・沼澤邪鬼、パワーファイター・関本大介、癒し系デスマッチファイター・アブドーラ小林、レフェリーにして伊東の妻・李日韓についての紹介VTR。マッスルにはプロレスを知らない客が多いことを見越した丁寧な作りでした。
坂井「でも、どうやって潰すんですか?普通にオファーしたって来てくれないですよ!」
亜門「もう手は打ってあるんだよ。大日本はプロレス以外のサイドビジネスにも力を入れているんだ。道場を開放してジムやったり、リング運搬用のトラックとレスラーを使った『レスラーズ運輸』という引越し屋。我々はここにスパイを送り込んでいる!VTR出して!」
藤岡メガネがジムに体験入会、引越し屋でバイトする映像が流れるも、会社的にも普通だしレスラー勢はみんないい人だしで「これじゃ優良企業じゃねえかよ!」ということでスパイ作戦は失敗。
亜門「だけど大日本はこの2つだけじゃねえんだよ!ちょっと大日本のホームページ見せて」
ビジョンに大日本のサイトが映される。
亜門「そこ、大日本のイベント企画ってあるだろう?ちょうど大喜利のセットもあることだし、テレビの収録だって言えば安いギャラで来てくれるんじゃないの?」
坂井「収録だって言えば、危ないデスマッチ用の武器とか持ってこないですもんね!」
亜門「早速、大日本の登坂統括本部長に電話してみよう。もしもし、私、ジャパンテレビの三流亭鶴見と申しますが、実は大喜利のプロレスラー大会をやりたいと思ってまして。はい、大丈夫ですか、それでは5人ほどお願いします」
そしてあっという間に大日本から伊東・沼澤・関本・小林・日韓が到着。ご都合主義万歳!
再び『頂点』のテーマが流され、紋付姿の大日本勢が登場。
伊東「今年のお正月は例年より過ごしやすいといわれておりますが、我が家の夫婦関係は冷え切っております!炊事・洗濯・家事・竜二、伊東竜二でーす」
日韓「伊東さんはこんなことをいっておりますが、家ではすごく亭主関白です。家事を強制したことはありません。大日本プロレスレフェリー・李日韓でーす」
沼澤「私、普段から顔にこんなペイントをしておりまして、横浜から後楽園までの間に15回も職務質問を受けてしまいました。いつもニコニコピッカピカ、“黒天使”沼澤邪鬼です!」
関本「私、母校明徳義塾高校で大相撲の第68代横綱・朝青龍と同級生でした。この季節になるとよく桂浜で相撲をとったなあ・・・。関本大介です」
小林「アブドーラ小林です。まあ私には難しいことはわかんないんですが、正月はモチ食って寝て、こういう演芸番組見てりゃいいんですよ。新年一発いきましょう、1、2、3、チャンラーン!」
ここで大日本も大喜利にチャレンジするも、みんなほとんど答えられないというグダグダぶりなので省略。ようやく「皆さん頑張ったんでね、皆さんに座布団さしあげましょう!」という展開になると、座布団を持ったマッスル戦士が登場。
坂井「ようこそ大日本プロレスの皆さん!普通にオファーしても来てくれないと思って、こうやって嘘をつかせてもらった。御社の迅速な対応がアダになったな!ハッハッハー!」
本多「こんにちは。俺たちと全面対抗戦をしてください!」
伊東「ギャラが出るなら…」
坂井「俺たちが勝ったら道場やリングトラック、興行権、全部そういうのもらうからな!」
伊東「ウチが勝ったら、マッスルの道場なり事務所なりをもらうよ」
坂井「マッスルの道場とかは存在してなくて…DDTの道場を借りてマッスルの道場っていう設定で撮影してるんで…ないです」
日韓「じゃあ今日のチケットとグッズの売り上げをもらったら?」
亜門「いいじゃんその条件で。お前らなら勝てるよ!ルールは5VS5のシングル戦で、先に3勝したほうが勝ちとしましょう。順番言ってもらえば曲だしますんで、早速控え室で着替えてもらっていいですかね」
大日本勢、退場。
亜門「先鋒はアントン、次鋒は趙雲、副将はペドロ、大将は坂井。あれ、一人足りないな。日韓って試合もするのか?アイスリボンとかでやってるのか。誰かいねえかな。この会場でプロレス経験者のあるやつ、集合!」
ミスターマジック、726、酒井、藤岡が集まって出場権争奪マッチを行うも、試合中に「童貞!」と罵られた藤岡が「お金払って近いことはやってるんだー!」と逆ギレ、ナイフを持ち出して他の3人を刺した後に自らも割腹、全員死亡により無効試合。なにやってんだ。
亜門「進行を手伝ってくれてるキミ!飯伏とか松野は残ってるの?あ、もうハケたんだ。あれ?パーカーの下に光るものつけてない?ちょっと服めくってみてよ。ああ!キミは初代IMGP王者の男色ディーノだったのか!全然気づかなかった!中堅としてメンバーに入ってくれよ」
ディーノ「大丈夫ッス」
さっきの決定戦いらなかったような・・・。
亜門「大変長らくお待たせいたしました。ただいまよりマッスルと大日本の全面対抗戦、『マッスルキングダム・イン・フロント・オブ・東京ドーム』*1を行います!」
先鋒戦は沼澤邪鬼VSアントーニオ本多。アントンが奮闘するも、狂鬼乱舞でピンフォール負け。
次鋒戦は関本VS趙雲。3分そこそこで、ダイビングボディプレスで関本が圧殺。
あとがないマッスル軍。
続くは伊東VS男色ディーノ。おお、好カード。と思いきや、伊東は現在、腕の骨折で欠場中なんですよね。
そこで日韓が「復帰戦って勝手にやっていいの?怒られるよ。それに相手はゲイ、女性の私のほうが有利!」ということで日韓VSディーノにカード変更。しかもIMGPのベルトまで懸けられることに。
日韓、試合開始早々「女の私を殴れるかー!」と叫ぶも、容赦なく殴るディーノ。旦那である伊東が救出に入ろうとすると、待ってましたとばかりに目をつぶって唇を突き出すディーノ。伊東は怖くて救出に入れない!しかしディーノが必殺の男色ナイトメア(ダウンした相手の顔面の上でパンツを脱いでスクワットする荒業)を繰り出すと、さすがに救出に入る伊東。正面から来た伊東とディーノがキスしているところを日韓が回転エビ固めで丸め込んで勝利。大日本は3勝で対抗戦に勝利、ベルトも日韓に移動!
亜門「約束だ。これが今日の売り上げです。ぴあで売り上げた分は後日振り込みます。(マッスル勢に向かって)…お前ら何やってんだよ!ガッカリだよ!あれ?坂井は?ちょっと控え室を見せてくれ」
ビジョンに控え室が映し出されると、坂井は寝そべってマンガを読んでいる。
亜門「なにやってんだよ!もう映像切れ!藤岡、お前、坂井を呼んでこい!…どうせお前らも坂井みたいに正月は食っちゃ寝、食っちゃ寝だったんだろ!だから負けるんだ!どうした坂井、戻って来い!」
ここで血まみれの藤岡が帰ってくる。
藤岡「大変です、坂井さんが…控え室で化け物になっています!」
亜門「な、なんだって〜!」