東スポプロレス大賞'09・ベストバウト、葛西純vs伊東竜二を見よ!
祝、葛西純vs伊東竜二、東スポプロレス大賞'09・ベストバウト受賞!(ソースは東スポ携帯サイト)
(上の凄まじい画像は葛西純ファンサイト・「MONKEYTRAP−さるわなー」様より拝借)
いやー、この試合はサムライでしか見てないんですが、ホント素晴らしかった。これ見て何も感じないやつはED!
なんていうんですかね、僕の周りには、このお笑い番組が面白かったとか、あのドキュメントが良かったとか、自分と同じものを見て笑ったり感動できたりっていう人はわりといるんですよ。だけど、ことプロレスに関しては「プロレス(笑)」っていう人ばっかりなのが不思議でしょうがないんです。「面白いもの好きなはずなのに、なんでプロレス見ないの?」と。
まあ地上波でやってるプロレスは良い試合じゃないことも多いし、プロレスってのは歴史を知らないと面白さが半減するジャンルなんで、入り口は異常に狭いんで、しょうがない部分は多々あるのも承知してるんですけど。
ぶっちゃけ「非プロレスファンにも胸を張って勧められる」っていう試合は意外と少ないのではないかと思ってますが、そんな人たちにも葛西vs伊東は響くと思うので、いろんな人に見て欲しい。下に動画貼っておくので、暇なときにでも見てくださいよ。これ見て何も思わないやつはED!(2回目)
これだけで「プロレス面白い」ってなるとは思いませんが(そもそもプロレスの中の面白さって何百通りもあるし)、せめて「プロレスも悪いものじゃないな」って思って欲しいです。
2人で一騎打ちするために会社を辞めたり、業界のタブーを破った発言までしてるのにそれでもスレ違い続ける複雑な運命から、ケガで残された選手生命がなくなったことによる電撃的な試合決定まで、ほぼ煽りVTRにまとめてあるから初見の人でも気持ちを入れて見れるし、観客の想像を超えた命を削る試合ぶり、衝撃のラスト、試合後のマイクアピールまでのパッケージとしての完成度が異常なんですよ。その辺の映画を軽く超えている。ただし、デスマッチなので血が苦手な人だけはちょっとお勧めしません。動画サイトで見るぶんには劣化してるとはいえ、肉体をガラスの破片やカミソリで切り刻むような試合なので。
プロレス否定派の人は「プロレスはインチキだからつまんない」って言うけど、まだそんなこと言ってるのかと。
プロレスは誰がなんと言おうと真剣勝負ですけど、仮に、あくまで仮にですよ、プロレスが全部結果が決まってるものだとしましょう。で、例えば会社でプロレスのストーリーを決める会議があって、ある程度ベテランの人が「君よりも若手のA君のほうが人気あるし、ちょっとA君に負けてくれない?」って言われたとして、ベテランの人は「はい分かりましたー」って軽く負けられないですよ。負けたら悔しいはずですよ。
勝ち負けってのは見てる人が納得しないといけないんです。極端な話、いくらジャニーズ的な若手がいたとしても、売り出したいからってデビュー戦でチャンピオンに勝ったら客席はシラけるでしょう?もしあなたがストーリーを自由に決めていいって言われても、そんな話作らないでしょ?そういう意味で、試合の勝ち負けってのは、スポーツ・格闘技的な能力での説得力、プロレス的な上手さ、他にも集客力、顔、華、カリスマ性、その後のストーリー、偉い人に気に入られてるかどうか、そういうの全部ひっくるめた上でのものなわけです。だからプロレスで負けるっていうのは、人間として総合力で負けてるということですよ。格闘技なんて技術さえ磨けば勝てるわけですから、だから仮に、あくまで仮に!プロレスの結果が全部決まってるものだとしても、プロレスのほうが何百倍も難しいでしょうし、プロレスのストーリーとか、勝って嬉しい・負けて悔しい気持ちとかは全部本物なんです。
それと全く同じ意味で、伊東と葛西の「2人ですごい試合やろう」って気持ちも本物だし、流れた血や汗も本物だし、2人が命を削ったことによって観客が受け取った何かも本物だし、試合後に「これで終わりじゃねえ」って言ってるのも、「大した金を稼いでるわけでもねえ」って言ったのときの気持ちも全部本物なんですよ!
とハードルを上げきったところで、大日本プロレス・2009年11月20日(金)後楽園ホール大会メインイベント、カミソリ十字架ボード+αデスマッチ(30分1本勝負) 伊東竜二vs葛西純、ニコニコ動画ですが見てみてください。最初の煽りVだけでもいいので是非!
一応YouTube版も。