さよならテリー・ザ・キッド

おとなをからかっちゃいけないよ

「夏に向けて、思いきって頭を坊主にしてみたんだ」
「おっ、いいね」
「そしたらね、モテなさそうになったよ」
「そうだろうね」
「この野郎」
「坊主なうえに眼鏡だしね」
「企画もののエロビデオに出そうな感じになったと自分では思う」
「ああ、サンボマスターぽいってことね」
「ひでーなそれ」
「彼らはザ・汁男優ズって感じだからね」
「うん、まあわかるけど、本人とファンに謝れ」
サンボマスターにメガネ坊主がいるわけでもないんだけどね」
「なんにせよ彼らには音楽があるからな」
「じゃあ俺はサンボマスターから音楽を取った感じって事かあ」
「じゃあ“サンボマスター・ウィズアウト・音楽”だ」
「ちょっとユニット名風に言ってもダメだよ」
「“音楽無しのサンボマスター”ってことわざとしても成立してそうだよね」
「同じ意味のことわざで“リズム感のない黒人”ってのはどうかな」
「いや、それは別にいても良くね?」